祝:アテネ五輪 LW2X 出場
岩本亜希子選手
オリンピック開幕以降のメディア各紙報道

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ボート 内山・岩本組 意地の13位
 7種目の決勝などがあり、女子軽量級ダブルスカルの13〜18位決定戦で岩本亜希子(アイリスオーヤマ)、内山佳保里(デンソー)組がトップになり、13位となった。
 男子かじなしフォアは英国が2連覇した。(以下決勝記録略)
気持ち切り替え

 女子軽量級ダブルスカルの内山、岩本組が最後の意地を見せ、13位以下決定戦でトップになった。
 目標の8位入賞は果たせなかったが、気持ちを切り替えていた。500メートルすぎでトップに立つと、後続をぐんぐん引き離した。岩本は「水をつかみやすかった。今大会で一番良かった。」と、この日の内容には納得した。
 悔しさも残る内山は「(外国勢と)体力的な差は感じなかった。自分の感覚をもっと敏感にしたい」と、課題を挙げた。(共同)

(朝日新聞:2004年8月22日掲載)

岩本組は13位 ボート
 ボートは21日、男女シングルスカルの決勝などを行い、軽量級ダブルスカル13位−18位決定戦に回った岩本亜希子(アイリスオーヤマ=諏訪市出身)・内山佳保里(デンソー)ペアは、7分37秒46で13位に入った。
 県出身のボート選手としては初めて、二大会連続の五輪代表となった岩本選手だったが、十七日の敗者復活戦でも四位に終わり、念願の準決勝進出は果たせず、順位決定戦に回っていた。

【女子】
▽軽量級ダブルスカル13位以下決定戦 (13)内山佳保里。岩本亜希子(デンソー、アイリスオーヤマ)7分37秒46

(時事)

(長野日報:2004年8月22日掲載)

岩本・内山組は13位
最後はトップ 納得レース
 ボートは7種目の決勝などを行い、女子軽量級ダブルスカルの13位以下決定戦で日本の岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)内山佳保里(デンソー)組がトップになり、13位になった。
 男子かじなしフォアは英国が2連覇。女子ダブルスカルは双子のエバーズ姉妹(ニュージーランド)が優勝した。

 【女子】
▽軽量級ダブルスカル13−18位決定戦 L日本(内山、岩本)7分37秒46

 ボート女子軽量級ダブルスカルで13−18位決定戦に臨んだ岩本、内山組。スタートは2番手だったが、500メートルすぎでキューバを抜いてトップに立ち、その差を広げていった。
 「勝つことと、自分たちのこぎに集中しようと思っていた。3レースの中では今日が一番良かった」と岩本。これまで、波の影響や2人のこぎのずれでしっくりいかなかったが、ようやく納得できた様子だった。

 五輪2大会連続出場の岩本は、4年前のシドニーより順位が一つだけ上がった。「結果は良くなかったが、自分の中ではすごく変化があった」という。先輩に付いていくだけの前回とは違い、今大会はストロークとしてけん引したことも大きい。

 岩本がボートを始めてから10年目。「こげばこぐほど自分のあらが見えてきた。まだ未熟」とも。来年は岐阜県で開催される世界選手権もあり、まだ世界へ挑戦していくつもりだ。
  (アテネ21日小平匡容本社記者)

【写真】レースを終えて関係者に手を振る岩本亜希子

(信濃毎日新聞:2004年8月22日掲載)

夢の舞台 世男の壁
ボート岩本選手 準決勝進出ならず
 前回屈辱から猛練習で挑む

 県出身のボート選手としては初めて、二大会連続の五輪代表となった諏訪市出身の岩本亜希子選手(二五)=アイリスオーヤマ、日体大大学院−早稲田大−岡谷南高出=がアテネ五輪第五日の十七日、ボート競技の女子軽量級ダブルスカル敗者復活戦二組で四位に終わり、目標の準決勝進出はならなかった。二十一日の十三−十八位決定戦に回った。

  ◇ ◇ ◇

 四年間、ひたむきに追い続けた五輪入賞の夢は消えた。ゴール直後、岩本選手はうなだれて水面を見つめたまましばらく動かず、ショックの大きさがうかがえた。
 レースは三組各五艇が出場し、各組上位三位までの準決勝進出をかけて二千メートルを競った。岩本選手は内山佳保里選手(二八)=デンソー=と組んで出場。スタートから出遅れ、終始上位三艇を追う苦しい展開。懸命にオールを漕(こ)いだが最後まで差はつめられず、四位のまま7分07秒07でゴールした。トップのポーランドとは約13秒差、三位のデンマークとも約9秒の大差がついた。

 初めて五輪代表になった前回のシドニーでも、敗者復活戦で準決勝進出を逃した。十四位に終わった屈辱から「出るだけでは駄目。五輪の舞台で世界と互角に戦いたい」とそれまで以上の練習に打ち込み、世界で通用するだけの力をつけたつもりだったが、四年を経て世界のレベルも上がっていた。

 早稲田大時代の漕艇部の先輩で、アテネに応援に駆け付けた安田亜里紗さん(二七)=埼玉県さいたま市=によると、競技終了後、観客席に足を運んだ岩本選手は、安田さんらが「お疲れ様」と声を掛けると、世界との差を痛感した様子を見せながらも少し表情を緩ませた。十三位以下の順位決定戦に向け、「次のレースで一番でゴールする」と気持ちを切り替えていた。

 アテネに応援に訪れている母君子さん(五六)=諏訪市渋崎=は「ここまでよく頑張ってきた。本当にお疲れ様と言いたい。順位決定戦では頑張れば十三位。最後まで全力で漕ぎ切ってほしい」と話していた。

【写真】ボートの女子軽量級ダブルスカル敗者復活戦2組で4位に終わった岩本亜希子(右)・内山佳保里ペア。ゴール直後、うなだれてしばらく動かなかった

(長野日報:2004年8月19日掲載)

敗者復活戦、岩本組また準決の壁
 岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高―早大―日体大大学院出)と内山佳保里(デンソー)はショックを隠せないまま艇を片づけた。直後に行われた男子が準決勝進出を果たし、明暗はくっきり。

 3組各5艇が出場し、各組3位までが準決勝に進む女子軽量級ダブルスカルの敗者復活戦。2組の岩本、内山組は序盤から遅れ気味だった。「隣のデンマークに食らいつこうと思った」と岩本。だが、「思ったより早く離された。お互いの感覚が少しずれていた」と内山。3位のデンマークとは9秒余の差がついた。

 伝統があり大柄な欧州勢が有利だったボートは、96年アトランタ五輪から軽量級が導入され、体格のハンディはなくなった。前回のシドニー五輪で軽量級ダブルスカルの男子は日本勢過去最高の6位。昨年のワールドカップでも男子は2位に食い込んだ。

 それに比べ、女子は世界との差が大きい。女子選手に対し、日本チーム内からは「心構えやテクニックが足りない」と指摘されてきた。岩本は「反発したいが、ある意味では正論でもある。なぜ自分たちが世界と戦えないのか、焦りを感じていた」と言う。

 14位だったシドニーで「過程も大切だが、やはり結果がすべて」と痛感した岩本。この4年間の努力を結果につなげたかったが、前回と同じく準決勝に届かなかった。「(頭の中は)真っ白です」。岩本は気持ちを整理できずにいた。

(信濃毎日新聞:2004年8月18日夕刊掲載)

岩本組13位以下決定戦へ
〜ずれがあった〜
 男子軽量級ダブルスカル敗者復活戦で武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本東京)組は1組1位となり準決勝進出を決めた。女子軽量級ダブルスカル敗者復活戦に出場した岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高―早大―日体大大学院出)内山佳保里(デンソー)組は2組4位に終わり、13位以下決定戦に回る。

 【男子】
 ▽軽量級ダブルスカル敗者復活戦(各組2位までが準決勝へ)
 「1組」
(1)日本(浦、武田)6分17秒26
(2)米国

 【女子】
 ▽軽量級ダブルスカル敗者復活戦(各組3位までが決勝へ)
 「2組」
(1)ポーランド6分53秒74
(2)米国
(3)デンマーク
(4)日本(内山、岩本)7分7秒07
 (日本は13―18位決定戦へ)
 〇…女子軽量級ダブルスカルの内山、岩本組は「とにかく隣のデンマーク組にしぶとくついて行こう」(岩本)という作戦だった。しかしふたを開けると序盤ですぐに4番手。内山は、「少しずれているところがあったのかな」と首をひねった。

(信濃毎日新聞:2004年8月18日掲載)

「全力の結果」
ボート岩本組、家族が会場で応援
アテネ五輪ボート女子軽量級ダブルスカルの岩本亜希子選手(アイリスオーヤマ・岡谷南高―早大―日体大大学院出)、内山佳保里選手(デンソー)組は十七日、敗者復活戦を勝ち上がれず、準決勝進出を逃した。会場には両選手の家族が応援に駆けつけ、岩本選手の母君子さん(56)=諏訪市=は「全力を出し尽くした結果であればしょうがない。まだ順位決定戦(13―18位)があるので、気持ちを切り替えてほしい」と話した。

 諏訪湖でボートを漕ぎはじめた岩本選手。静岡県天竜市出身の内山選手は、諏訪湖から流れる天竜川の最も下流にある船明ダム湖で高校時代に練習した。今年三月末からコンビを組み、五輪に向けて練習してきた。

 会場では、諏訪市に住む内山選手の兄喜照さん(37)も妻、四歳の長男と一緒に応援。大学卒業後、諏訪市内に就職した喜照さんは七月下旬に行われた岩本選手の壮行会にも出席した。「不思議な縁があった。次があるので頑張ってほしい」と話していた。

(信濃毎日新聞:2004年8月18日掲載)

岩本組敗者復活戦へ
高い波にリズム崩す
 軽量級ダブルスカル予選に出場した日本勢は男子の浦和重(NTT東日本東京)武田大作(ダイキ)組が2組の4位、女子の内山佳保里(デンソー)岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高―早大―日体大大学院出)組は1組5位に終わり、いずれも敗者復活戦に回った。

 【女子】
 ▽軽量級ダブルスカル予選(各組1位は準決勝へ、他は敗者復活戦へ)
 「1組」
(1)ルーマニア6分50秒64
(5)日本(内山、岩本)7分14秒04

 【男子】
 「2組」
(1)フランス6分14秒55
(4)日本(浦、武田)6分24秒08

 朝日を浴びて行われた女子軽量級ダブルスカル。3組各1位が準決勝に進む予選で、1組目の岩本、内山組は5位。「ポーランドとルーマニアが抜きんでていて、その次を狙っていたのに…」。予想以上に厳しい結果となり、2人は元気がなかった。

 10日に現地入りしてから、この日が最も悪いコンディション。風が強く、波が高かった。スタートから500メートルまではよかったが、中盤は徐々に引き離されていく展開。「波で途中からリズムが崩れ、修正できないままいってしまった。自滅した感じ」と岩本。オールを戻す時に波をたたき、タイムロスにつながった。

 シドニー五輪6位の武田が引っ張る男子軽量級ダブルスカルも予選2組で4位。「波の影響で自分たちの漕ぎができなかった。自爆ですかね」。武田の感想も女子と同じだ。男子は残り500メートルの所要タイムが2番だった終盤に追い上げ、辛うじて意地は示した。

 「条件は皆一緒だから波は克服しなければいけなかった」と飯塚監督。敗者復活戦で女子は3組各3位までが準決勝に進む。「今日のように自滅しないことが大事」と話す岩本、内山組がどう修正するか。対応力が問われる。


(信濃毎日新聞:2004年8月16日掲載)


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