岩本「ボートに感謝」 入賞あと一歩 祝福のチョコ |
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【北京16日=松井慎央】北京五輪ボート女子軽量級ダブルスカルに出場した諏訪市出身の岩本亜希子選手(29)=アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出=が十六日の七−十二位順位決定戦で三位となり、総合九位に入った。目標の入賞(八位以内)は惜しくも逃したが、欧米の強豪相手に小差のレースを展開。五輪では日本ボート女子で過去最高の成績を残し、家族らから「よくやった」と祝福の声が上がった。
故郷諏訪の関係者ら 頑張り屋にねぎらい 六艇のうち序盤は五位と出遅れた岩本選手と熊倉美咲選手(25)のペア。中盤からぐんぐんと追い上げ、終盤は二位に手が届きそうな勢いを見せた。岩本選手にとっては、シドニー、アテネに続く三度目の五輪。三大会とも会場で応援した早大ボート部の先輩、松尾亜里紗さん(31)=東京都足立区=は「本当にいいレース。強くて熱い心の持ち主とあらためて思った」と感動した様子で振り返った。 観客席で応援した父の賢一さん(61)と母の君子さん(60)は、高級チョコレートを用意。厳しい減量に耐えてきた岩本選手にとって「禁断の品」(君子さん)で、レース後に姿を見せた観客席でプレゼントすると、岩本選手は「愛情の味がする。おいしい」と顔をほころばせた。 この日、岩本、熊倉両選手は競技関係者に会うたびに、「しびれる内容だった」 「すごかった」とたたえられた。岩本選手は「人生の中でこんなに周囲から応援してもらえるとは幸せなこと。ボートに出会えて感謝している」と、終始うれしそうだった。 岩本亜希子選手が生まれ育った諏訪地方では十六日、三度目の五輪を日本ボート女子最高の成績で終えた選手を、親族や競技関係者がねぎらい、後輩が目標に掲げた。 諏訪市渋崎の実家で連絡を待っていた岩本選手の姉、中島恵美さん(34)は、現地で応援していた父親の賢一さんからの電話で結果を知った。「昨日の試合が終わった時点で『やれることばやった』と本人が話していた。今日も思い切ってレースに臨めたのでは」と、過去二回の五輪を上回る内容に喜び、「今後本人がどういう道を選ぶかば分からないけれど、温かく見守っていきたい」と話した。 諏訪郡下諏訪町職員で一九八〇年モスクワ五輪代表の岩波健児さん(51)=岡谷市=は、岡谷南高校時代の岩本選手と諏訪湖で練習を共にしたことがある。「昔から頑張り屋だったが、ここまで成長するとは思わなかった。(日本のボイコットで)五輪に出場できなかった自分の分まで活躍してくれたようでうれしい」 県ボート協会長の青木悟・下諏訪町長は「前回、前々回よりも順位を上げたのは着実に力を付けた証拠。決勝に進んでほしかったとの思いもあるが、世界の強豪を相手によく頑張ったと言ってあげたい」とねぎらった。 岡谷南高校二年で漕艇部の中村太軌部長(16)は「自分たちが通う諏訪湖で練習を重ねた岩本先輩が、世界を相手に九位という結果を残してくれた。三大会連続の日本代表。年齢を重ねても体力が衰えない先輩に負けぬよう、自分たちも今後の大会で結果を残したい」と刺激を受けていた。
<2008/08/17付 信濃毎日新聞より>
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ボート 岩本組入賞へあと一歩 武田・浦組は13位 |
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ボートは16日、男女の軽量級ダブルスカル順位決定戦などが行われ、女子の7−12位決定戦で岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央総合病院)組が9位に入った。男子13−18位決定戦では、浦和重(NTT東日本)武田大作(ダイキ)組がトップタイムを出し、13位。(北京時事)
■全力尽くした結果 <2008/08/17付 長野日報より>
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ボート 岩本組 入賞争い9位 |
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7種目の決勝などを行い、女子軽量級ダブルスカルの岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央総合病院ク)組は7−12位決定戦で3位となり、9位が確定した。男子軽量級ダブルスカルの武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本東京)組は13−18位決定戦でトップとなり、13位だった。 男子シングルスカルではトゥフテ(ノルウェー)が2連覇を達成した。
▽男子軽量級ダブルスカル13−18位決定戦 L日本(武田、浦)6分23秒02
強豪追い上げ日本女子最高 大激戦の順位決定戦 【北京16日=松井慎央】順位決定戦で3位となり、9位を決めた岩本・熊倉組。5位までが5秒以内という大激戦で、2位に入った豪州まで1秒32と、目標とした8位入賞まであと一歩だった。岩本は「結果は満足していないが、内容は納得している」。29歳で挑んだ3度目の五輪を「世界を相手にいいレースができるようになった。過去2大会と比べてすっきりした気持ち」と振り返った。 レースは、最初の500bは5位と出遅れたが、1000bで4位、1500bで3位と徐々に追い上げた。500−1000bは区間1位のタイム。終盤近くには一時、2位に並びかける勢いを見せた。 岩本は「自分たちだけに集中していた」といい、熊倉も「(基本の)こぎを長く強くというのを続けられた」。北京での4レースで一番の出来で、強豪相手に1艇身以内で食らい付いていった。 日本ボート女子の五輪9位は、1992年バルセロナ大会のかじなしペアと並び過去最高。岩本が出たシドニー、アテネ大会を含め、軽量級ダブルスカルでは最高位だ。岩本は「日本の女子ボート史に大きな一歩を刻めたかなと思う」と誇った。 日本ボート代表の細淵雅邦チームリーダーは「昨年から今年にかけて世界のレベルが上がった中、2人ともよくやった」と評価した。 競技生活の集大成と位置付けた北京で、目標には届かなかったが、大きな成果を残した岩本ば、今後について「白紙。何とも言えない」。細淵チームリーダーは「本人が結果を受け止めて考えること。ただ、年齢的には問題ない。(五輪出場は)もう1回十分できる」と話した。 【写真】ボート女子軽量級ダブルスカルの岩本亜希子(左)熊倉美咲組=16日、北京(AFP=時事)
<2008/08/17付 信濃毎日新聞より>
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ボート 岩本組決勝進出ならず |
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ボートは15日、前日雷雨で延期となった各種目の準決勝などが行われ、女子軽量級ダブルスカル準決勝で岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央掛合病院)組は2組の6位にとどまり、決勝進出を逃した。16日の7−12位決定戦に回る。 男子13−24位決定予備戦の武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本)組は13−18位決定戦に進んだ。(北京時事)
【女子】
縮まった世界との差 史上初の舞台 強豪と大激戦 日本女子ボート史上初の準決勝の舞台に挑んだ岩本、熊倉組。激しい混戦の中で、目標の決勝進出はならなかった。だが、海外の強豪に少差で食らいつき、上位争いも演じた。これまで世界との差が大きかった日本女子の躍進を示し、細淵雅邦監督は「中盤のスピードは世界のトップクルーと互角だった。決勝の舞台にここまで近づいたことは大きな収穫」と手応えを口にした。 準決勝は2組各6艇が出場し、各組3著までが決勝に進む。現地に応援に駆け付けた岩本の父賢一さん(61)=諏訪市渋崎=によると、2組に登場した日本はスタートで少し出遅れたが、中間点の1000bでは1艇をかわして5位に浮上。2位の中国とも1艇身内の大激戦だった。「終盤まで世界の強豪と肩を並べて上位争いをしていたことに、胸がいっぱいだった」と賢一さん。最後のスパートで徐々に引き離され、6着でゴールしたが、応援席に現れた岩本は明るい表情だったという。 過去2大会に続き応援に訪れた母君子さん(60)は「これまでは2度ともCファイナル(13位以下決定戦)が精いっぱい。こんな高いレベルでいいレースを見せてくれて…」と娘の成長を喜んだ。8位までの入賞がかかる順位決定戦に向け「最後のレースもすべてを出し切ってほしい」と話していた。 (宮坂麻里) 【写真】ボート女子軽量級ダブルスカルで決勝進出を逃した岩本(手前)、熊倉組(時事)
<2008/08/16付 長野日報より>
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ボート女子初 岩本組準決勝へ |
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【北京12日時事】北京五輪第5日は十二日、ボートの各種目の敗者復活戦が行われ、男女軽量級ダブルスカルで、女子の岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央総合病院)組が3位で日本女子としては初めて準決勝(14日)に進んだ。男子は武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本)組が3位で14日の13−24位決定予備戦に進んだ。=10−12面に関連記事 …以下略
【写真】女子軽量級ダブルスカル敗者復活戦に出場した岩本亜希子(手前)、熊倉美咲組=12日、北京郊外の五輪水上公園(AFP=時事)
<2008/08/13付 長野日報より>
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ボート 岩本組 敗者復活戦へ |
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【北京10日時事】…前略… ボートは、5種目の予選が行われ、女子軽量級ダブルスカルの岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央総合病院)組は3組3位で敗者復活戦に回った。 【写真】ボート女子軽量級ダブルスカル予選の3組で3位に終わった岩本(右)熊倉組=10日、北京(AFP=時事)
<2008/08/11付 長野日報より>
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ボート岩本組敗者復活戦へ |
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日本勢が軽量級ダブルスカル予選に出場し、男子の武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本東京)組が6分24秒21で1組4位、女子の岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大・日体大大学院出)熊倉美咲(戸田中央総合病院ク)組は7分5秒67で3組3位となり、ともに12日の敗者復活戦に回った。
▽男子軽量級ダブルスカル予選
世界のトップと戦っている実感 「北京に来て調子が上がっていなかったが、ようやくエンジンがかかった」。女子軽量級ダブルスカルの岩本はこの目準決勝進出を逃したことを惜しみつつも、次の敗者復活戦を見据えた。 2位までが準決勝に進めるレース。先頭から1艇身以上離されないような展開を目指した。2000bのコースのうち1000bすぎまで中国に続く2位を維持。後半に入り、「こぐリズムが重くなって」(岩本)スピードに乗れず、デンマークに逆転を許した。 ペアの熊倉がリズムをつくるコール(掛け声)を出す。熊倉は「コールが力み過ぎたかも。これからは冷静になり、2人の気持ちを合わせたい」。ボート日本代表の細淵雅邦チ ームリーダーは「いいレースだったが、届かなかった。基礎的な技術をいま一度見直したい」と話した。 中国、デンマークは日本より格上の強豪。岩本はレース中、展開を考えながら、「世界のトップと戦っている」と3度目の五輪で初めて実感したという。「日本女子ここにあり −というのを見せたい」。そんな意気込みで12日の敗者復活戦に臨む。(北京10日=松井慎央) 【写真】女子軽量級ダブルスカル予選の岩本(左)、熊倉組=五輪水上公園(共同)
<2008/08/11付 信濃毎日新聞より>
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岩本選手 父母らスタンドで応援 3度目の挑戦始まる |
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3着の惜敗「次こそ頑張る」 【北京10日=松井慎央】諏訪市出身の岩本亜希子選手(29)=アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出=が10日、北京五輪ボート女子軽量ダブルスカルの予選に出場し、3度目の五輪での挑戦が始まった。2位までが準決勝出場が決まるレースで、5艇が争った3組目3位の惜敗。スタンドで声援を送った父賢一さん(61)、母君子さん(60)らも結果を悔やみ、敗者復活に望みを託した。 レースは、飛び出した中国チームを、岩本選手、熊倉美咲選手(25)=戸田中央総合病院ク=組とデンマークチームがわずかな差で追う展開。ゴール近くのスタンドでは、諏訪市に住む父母や県内外の伯父、伯母の計6人がそろいの紺色Tシャツで集合し、中国チームへの大歓声が響く中、「ニッポン」コールで応援した。 コース半分の1キロ過ぎまでは2位だったが、デッドヒートの末、デンマークに逆転された。賢一さんは「途中は先頭の中国も追い越せるかと思う勢いだったのに残念」。君子さんは「抜きつ抜かれつの展開が、見ていて苦しかった」と口にした。 レース後、岩本選手はスタンドを訪れて、応援に感謝。家族や親族にねぎらわれ、「追いつけなかったけれど、体は動いた。次こそは頑張る」と応じていた。 【写真】レース後、応援席に来て、父賢一さん(左)らに手応えを語る岩本選手(右)=北京の五輪水上公園
<2008/08/11付 信濃毎日新聞より>
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岩本ら北京入り ボート代表、三宅らも |
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【北京1日時事】北京五輪重量挙げ女子48キロ級の三宅宏美(アセット・マネジャーズ)が1日、北京入りした。9日の競技では日本勢メダル第1号が期待され、「北京入りして身が引き締まる。プレッシャーは大きいけど第1号になれるように、いつもと変わらず平常心で競技したい」と抱負を語った。 このほか、ボートの男子軽量級ダブルスカルでメダルを狙う武田大作(ダイキ)と浦和重(NTT東日本東京)、女子軽量級ダブルスカルの岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高-早大-日体大大学院出)と熊倉美咲(戸田中央総合病院ク)も到着。カヌー勢はスラローム男子カナディアンシングルの羽根田卓也(羽根田事務所)、同女子カヤックシングルの竹下百合子(早大)が北京入りした。 【写真】北京空港に到着したボート代表の(左から)浦和重、武田大作、熊倉美咲、岩本亜希子=1日、北京(時事)
<2008/08/02付 長野日報より>
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