72歳のオール力強く 諏訪中漕陵会A 8年連続出場 初の決勝進出目指す 〜マスターズレガッタ〜 |
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ボートの第16回マスターズレガッタ(24日、名古屋市愛知池)に、諏訪地方から4クルーが出場する。男子65歳以上の部には旧制諏訪中学(現諏訪清陵高)端艇部OBでつくる「諏訪中漕陵会A」が8年連続で出漕。全員が72歳とは思えない力強いオールさばきで、初の決勝進出を目指す。
「生涯現役」と諏訪湖を拠点に練習するメンバーが、4人漕(こ)ぎのナックルフォアで早朝約1時間オールを握る。「スパートいこう」。コックス小松の掛け声に呼応するように、ワンストローク、ツーストロークとピッチを上げる。大会直前の水上練習。5人を乗せた艇は風を切って湖上を滑る。 今季も例年通り、3月中旬から乗艇をスタートした。チームの課題は「大きく、効率の良い漕法」。ピッチが上がってもオールの軌道が乱れないよう全員の意識を合わせている。まだシーズン入りして間もないが、「オールを水に入れるタイミングが合ってきた」と宮坂。大堀も「チーム新記録を狙えそう」と好感触をつかんでいる。 大会には男女20種目に全国から約70クルーが参加。男子ナックルフォア65歳以上の部には10クルーが出場し、300bの予選と決勝でタイムを競う。「体力の衰えはあるが、長年培った技術でカバーしたい」と関。年齢的なハンディは息の合ったストロークで補うつもりだ。 メンバーは1949年に同校端艇部では初めて全国大会に出場。卒業後は全員が競技を離れたが、65歳から再びオールを握るようになった。昨年7月には長年の夢だったボート発祥の地、英国テムズ川への遠征が実現。ボートと出合って60年という今年は、秋に米国チャールズ川への遠征も計画し、意欲的に練習に励んでいる。 同レガッタは今シーズンの初レース。リーダーの山崎は「チームにとって節目の年でもあり、いいスタートを切りたい」と張り切っている。 (宮坂麻里)
【写真】諏訪湖で最終調整する漕陵会のメンバー(左から大堀、山崎、関、宮坂、小松)
ナックルフォア65歳以上の部(300b) ◎はチームリーダー 諏訪中漕陵会A シート 氏 名 年齢 住 所 コックス 小松 良樹 72 多摩市桜ケ丘 整 調 宮坂 祐次 72 諏訪市小和田 3 番 関 光雄 72 川崎市麻生区 ◎2 番 山崎 壮一 72 諏訪市湖岸通り バ ウ 大堀 京一 72 諏訪市大和 漕陵会63初出場 ○…諏訪清陵高校63回生の有志でつくる「漕陵会野は初出場。「諏訪中漕陵会A」や、1学年上の「漕陵会62」など先輩クルーに影響され、一昨年の夏に結成したチームだ。60歳を過ぎて初めてオールを握ったメンバーがほとんど。「いつか先輩クルーを追い越すぞ」と月3、4回の練習に励み、チームワークを磨いてきた。リーダーの久保田は「最後まで全員の呼吸を合わせて漕(こ)ぎ切りたい」と抱負を話している。
<2005/04/19付 長野日報より>
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