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新天地へ羽ばたく(STEP UP) -5-
ボート・長崎 哲也[中大→明治安田生命]
「先輩脅かす存在」目指す

 中大4年の昨季は、ボートの花形と言われる8人漕(こ)ぎのエイトでインカレ2連覇に貢献した。諏訪湖でボートを始めて8年目。着実に力をつけた長崎が、さらなる飛躍を誓って実業団入りした。全日本選手権でエイト3連覇中の強豪、明治安田生命に入社。「高いレベルの中で、自分がどれだけやれるか挑戦したい」と闘志を燃やす。

 ボートとの出会いは岡谷東高入学後。何気なく練習を見学した時、現在も顧問を務める天野修一教諭から熱心な勧誘を受け、心を動かされた。「高校から始める人が多いボートだったら頑張れるかもしれない」と入部を決意。ただ、練習は想像を絶する厳しさで、諏訪湖畔のランニング、陸上で漕力を測るエルゴメーターなどで体を追い込むたびに、何度もやめようかと迷ったという。

 それでもつらい練習に耐えたのは「ずっと自分を変えたかった」という思いがあったから。「せめて1年は続けよう」とひたすら体力トレーニングを続けると、1年冬にエルゴメーターの記録が同学年でトップに。2年には先輩と組む4人漕(こ)ぎのかじ付きフォアのメンバーに選ばれ、インターハイ、国体に初出場した。

 中大進学後も地道な練習で力を伸ばした。これまで数々の日本代表を輩出し、エイトではインカレで過去10回以上の優勝を誇る強豪の中大。長崎は厳しい部内競争を勝ち抜き3年からエイトメンバーに選ばれた。インカレは2年連続で頂点に輝き、「最高の気分だった」と振り返る。

 社会人となる節目に、改めて「ボートをやって人生が変わった。誘ってくれた先生に感謝したい」と感じている。明治安田生命は今季日本代表に4人が選ばれ、高いレベルを目指す雰囲気がある。すでに練習に合流して大きな刺激を受けているといい、「まずはエイトに乗ることが目標。先輩を脅かす存在になれるように頑張りたい」と力を込める。一歩一歩成長し、いずれは日本代表として国際大会にも出場したいと夢を描いている。

(宮坂麻里)

長崎哲也(ながさき・てつや) 岡谷東高入学後にボートを始める。高校時代の成績は3年のインターハイでかじ付きクオドルプルで準決勝に進出したのが最高。強豪の中大で競技を続け、3,4年のインカレでエイト優勝に貢献。世界を目指し、昨季から日本代表選考合宿にも挑戦している。178センチ、73キロ。下諏訪町湖畔町出身、22歳。

【写真】強豪の明治安田生命に入社した長崎哲也。実業団でも地道な努力でレベルアップを目指す


<2006/04/04付 長野日報より>

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