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全国高校選抜 挑む 諏訪勢 ボート

夏へつながるレースを

女子ダブルスカル 下諏訪向陽 植松・高砂組

 ボート女子ダブルスカルの下諏訪向陽は2年生と1年生のペア。東海、北信越の各地区代表を決める昨年10月の中部高校選抜大会で、結成からわずか1カ月にして5位(北信越3位)に入り、全国切符をつかんだ。伸び盛りの勢いに乗って全国でも上位を目指す。

 整調の植松美央(2年)は昨夏、一つ年上の藤森と組んだダブルスカルでインターハイに出場。準々決勝で涙をのんだ悔しさをバネに、今季は後輩とのコンビで再び全国に挑む。「去年は先輩に必死についていくだけだったけど、今年は自分が頑張らなければ」。昨夏までバウだった位置はリード役の整調に変わり、漕(こ)ぎやすいリズムを刻むよう気を配っている。

 バウの高砂美早紀(1年)は下諏訪中3年時に4人漕ぎのかじ付きクオドルプルで全国中学選手権優勝の経験を持つ。昨季は細かい動きを確認しやすいシングルスカルで練習。技術に磨きがかかり、秋に初めてダブルスカルを漕いだ時も違和感はなかったという。「先輩のリズムに合わせることに集中している」と高砂。レースでは2人の呼吸を合わせて前半から積極的に飛ばす作戦だ。

 全国選抜大会はインターハイの2倍の距離、二千メートルで争うため、冬場は走り込みやエルゴメーターなどの陸上トレーニングで持久力を伸ばした。2月からは朝の乗艇で二千メートルレースを想定した練習も取り入れてきた。「きつい練習を乗り越えてレベルアップできた」と話す植松は「夏につながるように、できるだけ上を目指したい」と抱負を口にする。高砂も「自信をつかめるようなレースをしたい」と張り切っている。

【写真】女子ダブルスカルの下諏訪向陽(左から植松、高砂)。伸び盛りの勢いに乗って上位を目指す


男子シングルスカル 岡谷東 小口

 男子シングルスカルの小口太陽(岡谷東)は昨年のインターハイ、国体に続く3度目の全国舞台。ダブルスカルで出場したインターハイ、か心付きクオドルプルで臨んだ国体はともに準決勝に進めなかった。雪辱を期す春の全国はシングルスカルで強豪に挑む。

 小学生の特から長距離を走ることが好きで各地の陸上大会に出場してきた小口は、レース後半も疲れを見せない高い持久力を持つ。昨秋の中部選抜大会は5位(北信越3位)で全国大会出場を決めた。

 寒さが厳しい冬場は、諏訪湖で練習するどのクラブも早朝の乗艇はせず、放課後の陸上トレーニングで体力アップを図る。だが、小口はこの冬、氷の張らなかった朝の湖に通った。水上でなければ身に付かない技術を向上させるためだ。暖冬とはいえ氷点下まで冷え込む湖で、オールを握る手は真っ赤にかじかむ。「少しでも多く漕いで強くなりたい」と白い息を吐きながら黙々と漕ぎ続けた小口を、天野監督は「だれよりも練習熱心」と評価する。

 いかに効率良く艇を進めるかを考えながら乗艇練習に励んできた成果を、全国選抜大会で試す。強豪と渡り合うには「まだ技術面で課題は多い」というが、夏のインターハイへ弾みをつけるためにも「全力を出し切って高いレベルに挑戦したい」と小口。飛躍のきっかけをつかむつもりだ。(宮坂麻里)

【写真】3度目の全国舞台に男子シングルスカルで挑戦する小口太陽(岡谷東)

 ボートは24、25日、静岡・浜松市天竜ボート場(二千メートル)で行われる。男女のシングルスカル、ダブルスカル、かじ付きクオドルプルの計6種目に、それぞれ地区予選を勝ち抜いた24クルーが参加。24日に予選と敗者復活戦、25日に準決勝と決勝を行う。

<2007/03/20付 長野日報より>

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