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信毎諏訪湖レガッタ

全諏訪 舵手付きフォア V2

 ボートの第28回信毎諏訪湖レガッタと第6回全国ナックルフォア大会最終日は15日、下諏訪町漕艇場千メートルコースで24種目を行い、成年男子舵手付きフォアは全諏訪が0秒06差でTBC(神奈川)に競り勝ち、2連覇を果たした。

 県勢は少年男子シングルスカルで東城正芳(岡谷南高)が2位になり、少年男子ダブルスカルの諏訪清陵高A、少年女子舵手付きクオドルプルの諏訪清懐高はともに3位。成年男子のシングルスカルは今夏の世界選手権代表の東山雄也(富山・JINZU・SC)が制し、牛山英俊(全諏訪)は3位。ダブルスカルは全諏訪Aが2位、全諏訪Bが4位に入った。

 大会最優秀クルーに贈られる小口太郎賞は、少年男子舵手付きクオドルプルを3分13秒54の好記録で制した大沢野工高(富山)が獲得した。



気持ち切り替えて貢献
〜エース牛山〜
 「そう簡単には勝たせたくはないと思っていたけれども…」。今夏の世界選手権代表の東山に挑んだ成年男子シングルスカルの牛山は3位。県ボート界をけん引するエースには、悔しさがにじんだ。
 敗因は明らか。中間点で6秒49の大差をつけられた。「あまりにも相手に出られすぎた。スタートしてからハイピッチで漕ぐ感覚がつかめなくて」。ゴールで東山との差を2秒37まで詰めるのが精いっぱいだった。

 全日本選手権のシングルスカルで一昨年が4位、昨年が5位。185センチ、75キロの31歳は、昨年11月と12月に世界選手権の代表選考会に参加したが、壁は高かった。
 それでも情熱は衰えない。今年1月からボートのトレーナーの指導を受け、漕ぎ方を変えている。「腕や脚のカをもっと集中させて艇に伝えていく感じ」と説明する。陸上ではイメージできるようになったが、水上でばまだ試行錯誤しているという。

 シングルスカルで完敗後、すぐに気持ちを切り替えた。1本オールの舵手付きフォアに乗り換え、全諏訪の2連覇に貢献。2位と0秒06差だった接戦も、「譲れないレース。先行されてから追いついたので、自分たちの力を出し切れば勝てると思っていた」と振り返った。

【写真】成年男子舵手付きフォア接戦を制し、2連覇を達成した全諏訪(左から両角、牛山、岩波、北沢)


東城追い上げ2位 少年男子

 ○…少年男子シングルスカルの東城は、中間点を5番手で通過してから後半は見事な追い上げ。残り300メートル付近で、3月末の全国高校選抜大会で優聯した寺島に並んでから引き離した。だが、その先にはまだ小山田がおり、最後は1秒52及ばなかった。

 「後半が勝負だと思っていたので、前半は落ち着いていた。優勝には届かなかったが、いつもよりも早めの600メートルからスパートを入れ、今持っている力は出し切れた」。2位に食い込んだ東城はすがすがしい表情だった。

 3月末の全国高校選抜大会の予選で敗退した悔しさをバネに奮起した。「(同大会優勝の)寺島と互角に戦えたのは励みになる」と自信を得た様子。8月のインターハイでは「決勝進出を目指したい」と誓った。


諏訪清陵高 健闘の3位 少年女子

 ○…前日の敗者復活戦を勝ち上がってきた少年女子舵手付きクオドルプルの諏訪清陵高が決勝で健闘して3位。コックスでクルーキャプテンの山崎は「レースプランの変更もあって、試行錯誤の状態だった。メダルをもらえて、うれしいのひと言」と笑顔を浮かべた。

 各組2位までが決勝へ進む前日の予選は、A組で3位と振るわなかった。敗者復活戦でも「うまくいかず、反省の多い内容」 (山崎)。レース後は、選手同士が意見をぶつけ合ったという。

 「力はあるのに、気持ちに問題があった」とOBの平林コーチは指摘した。選手たちは「このままどんどん成長していきたい」と浮上のきっかけをつかんだようだった。

【写真】少年女子舵手付きクオドルプル 3位入賞を果たした諏訪清陵高(左から山崎、河西、山口、竹原、関)


ボート部ないけど…奮闘
中学生2チーム雨中のデビュー

 諏訪都下諏訪町の町漕艇場で開いた信毎諏訪湖レガッタに十五日、岡谷南部中(岡谷市)ボート同好会と諏訪中(諏訪市)生徒らのクラブチーム「諏訪ボートクラブ」が初出場した。ともにボート部がない中学校の生徒たちでつくるチーム。きつい、朝早い、地味…。若いボート競技人口が減る中で、「ボートボーイズ」の活躍に競技関係者は期待している。

 両チームが出場したのは漕ぎ手四人と舵取り役一人の計五人がボートに乗り、漕ぎ手は両手に一本ずつのオールを持つ「舵手付きクオドルプル」の千メートル。並んでスタート後、土砂降りの雨に見舞われたが、岡谷南部中同好会は4分9秒35とベストタイムを10秒近く更新した。キャプテンの三年生佐々木統一君(14)は「次は3分台を狙う」と意欲的。このメンバーで初の公式戦だった諏訪ボートクラブは4分28秒18。部長の三年生久保田京佐君(14)は「最後、結構追い上げたんだけど」と悔しそうだった。

 県内でボート部がある中学は下諏訪中だけ。岡谷南部中の同好会は昨年四月、総合学習でボート体験をした生徒を中心に発足。諏訪ボートクラブは、ボート競技人口の拡大を目指して誕生し四年目を迎えた。ただ、今は両校に指導できる先生はおらず、ともに競技経験のある社会人や他校の教師が指導している。

 このため指導時間は限られ、練習は週二日程度。部活掛け持ちの生徒もいてメンバーがそろうのも難しい。トレーニング機器や活動費も地域の人からの寄付や自己負担で賄っているのが現状だ。

 県ボート協会普及部長の藤森武さん(46)は「この二チームができるまでは中学男子のボート人口は減っていた。頑張って競技を広げてほしいし、そうなるように協会としても考えていきたい」と話している。

写真:隣り合うレーンで、互いを気にしながら艇を走らせる岡谷南部中ボート同好会(手前)と諏訪ポートクラブのクルー=下諏訪町漕艇場



入賞記録は省略
<2005/5/16付 信濃毎日新聞より>

成年男子かじ付きフォア 全諏訪V2

諏訪湖レガッタ

 ボートの第28回諏訪湖レガッタと第6回全国ナックルフォア大会は14、15の両日、下諏訪町漕艇場(千メートル)で行い、県勢は成年男子かじ付きフォアの全諏訪(内田、両角、牛山、岩波、北沢)が2連覇した。  (宮坂麻里)


 成年男子はダブルスカルの全諏訪A(両角、北沢)が2位、シングルスカルの牛山英俊(全諏訪)が3位。少年は男子シングルスカルの東城正芳(岡谷南高)が2位で、男子ダブルスカルの諏訪清陵高A(藤原、酒井)と女子かじ付きクオドルプルの諏訪清陵高(山崎、河西、山口、竹原、関)が3位だった。

 大会最優秀クルーに贈られる小口太郎賞は、好タイムで少年男子かじ付きクオドルプルを制した大沢野工高A(富山)が受けた。

 両大会合わせて県内外から約200クルーが参加。地元に全国の強豪クルーを迎えた県勢が、インターハイや国体に向けて力を試した。最終日は雨が降りしきる中で始まったが徐々に回復し、終盤は穏やかなコンディションとなった。


地元の意地見せる

 成年男子かじ付きフォアの全諏訪が県勢唯一の優勝で2連覇を飾った。昨年の全日本選手権で上位入賞したベテラン牛山、北沢を中心に編成。急造クルーながら「地元として優勝は譲れない」と臨んだレースで意地を見せた。

 諏訪湖を拠点に活動するクラブチームの全諏訪は、選手層の薄さやそれぞれの仕事の都合から、普段はシングルスカルとダブルスカルでの練習が中心だ。「練習の一環」と位置付けた今大会も普段のクルーに重点を置いたが、3人がかじ付きフォアと掛け持ち、成年男子の全種目出場で大会を盛り上げた。

 県外の大学生とクラブチームが顔をそろえた決勝は「負けられないレースだった」と北沢。本番前に全員そろって乗艇したのはたった2回だったが、メンバーは「力を出せば勝てる自信はある」と冷静だった。500メートル地点まで6クルー中2位につけると、力強いストロークでトップに踊り出た。

 今年は全日本選手権の入賞と、4年ぶりの国体複数種目入賞を目標に掲げる。牛山は「全諏訪を全国で通用するクラブチームにしたい」。そんな思いにこたえるように、若手の両角も「年上の強い選手を負かしてレベルアップしたい」と挑戦意欲に燃えている。  競争意識は48歳で現役を続ける最年長の岩波にも。「若い選手に負けない気持ちで上を目指したい」と今年は全日本社会人選手権40歳の部優勝に挑むという。北沢は「メンバーが全国で結果を出すことで、長野で漕(こ)ざたいと帰ってくる学生が出てきてほしい」と将来への期待を込めていた。

【写真】2連覇した成年男子かじ付きフォアの全諏訪(左から両角、牛山、岩波、北沢)=15日、下諏訪町漕艇場



「自信になった」東城が準優勝 /  少年男子シングルスカル

○…少年男子シングルスカルの東城正芳(岡谷南高)は、全国高校選抜大会優勝の寺島(津久井高)を破り2位。インターハイに向けた好感触をつかみ「自信になった」と笑顔がこぼれた。

 全国の強豪を迎えた今大会は「決勝進出」を目標に臨んだ。予選を順当に勝ち上がり、準決勝を2位のタイムで決勝に進出。「ここまできたら1つでも上を狙う」と目標を切り替え、得意の後半に勝負をかけた。600メートルから入れた早めのスパートで寺島をさし、順位を上げた。

 1年の夏に入部。同年の部員は1人だけで、ずっとシングルスカルを漕(こ)いできた。県勢ではただ一人、3月の全国高校選抜大会に出場。結果は予選敗退に終わったが、雪辱に燃えて練習に励んだ成果が今大会に表れた。夏を見据え「高校最後の今年はインターハイで上位を狙いたい」と力強かった。


清陵高が健闘 3位食い込む / 少年男子ダブルスカル

 ○…少年男子ダブルスカルは、クルーを結成してまだ2カ月の諏訪清陵高Aが3位に食い込み、健闘。目前に迫った県高校総体に向けて上り調子だ。  整調で伸び伸びとリズムを刻む藤原(2年)を、パワーと経験があるバウの酒井(3年)が後ろからコントロールする。最終日は初めて準決勝と決勝の1日2レースをこなし「最後はばてばてだった」と苦笑い。それでも2人は「すべてがいい経験」と前向きだ。  4月の中日本レガッタでデビュー戦ながら準決勝に進出。2大会目の今回で入賞を果たし勢いに乗っている。「夏は絶対インターハイに出る」と元気が良かった。


入賞記録は省略
<2005/5/16付 長野日報>

湖面を渡る熱気

信毎諏訪湖レガッタ開幕

 第二十八回信毎諏訪湖レガッタと第六回全国ナックルフォア大会が十四日、諏訪郡下諏訪町の町漕艇場千メートルコースで二日間の日程で開幕した。初日ば予選と敗者復活戦があり、さわやかな青空の下で白熱したレースを繰り広げた。
 東海、閑最北陸地方を中心に、県内外から約二百艇がエントリー。競技開始の午崩七時には青空が広がり、嵐も穏やかな好コンディションとなった。スタートの合図で飛び出した選手たちの力強くオールをこぐ息遣いや掛け声が湖岸まで届いた。



東城(少年男子)順当に準決勝へ

 ボートの第28回信毎諏訪湖レガッタと第6回全国ナックルフォア大会第1日は14日、下諏訪町漕艇場千メートルコースで11種目の予選と敗者復活戦を行った。県勢の有力クルーはほぼ順当に準決勝や決勝に進んだ。

 少年男子シングルスカルは東城正芳(岡谷南高)、北沢泰彦(岡谷東高)が予選を突破して準決勝へ。少年男子ダブルスカルの諏訪清陵高A、同舵手付きクオドルプルの岡谷東商も順当に準決勝に進出。成年男子は連覇を目指すシングルスカルの牛山英俊(全諏訪)が準決勝へ、舵手付きフオアの全諏訪は決勝へ駒を進めた。
 15日は午前7時から準決勝に引き続き、24種目の決勝を行う。




「全国レベル」肌で感じ奮起

 ○…今年の高校県勢で唯一、3月末の全国高校選抜大会に出場した少年男子シングルスカルの東城(岡谷南高)は、予選F組で2位。順当に準決勝へ進んだものの、「テンポ良く漕げていたので、悪い感覚ではなかったが、タイムが思ったよりも良くなかった」と首をひねった。

 全国高校選抜でば予選で敗退。「全国レベルを甘く考えていた。予選落ちのショックは大きかったが、あれで気持ちが変わった」という。日ごろの練習からまじめに取り組むようになり、気持ちを入れ替えて今大会に臨んでいる。

 同校OBの牛山英俊(全諏訪)のアドバイスを受けていることもあり、艇を進めるセンスがいい。ペース配分もうまく、後半に強さを発揮するタイプだ。しかし、全国レベルとの開きはまだ大きい。「この大会には同じくらいの力の選手がたくさんいるので、準決勝は油断できない」と表情を引き締めた。


少年男子ダブルスカル 急造清陵ぺア1位

 ○…少年男子ダブルスカルの予選A組を1位で通過した諏訪清陵高Aの藤原と酒井は、ペアを組んでまだ2カ月。レースごとに調子を上げている発展途上のクルーだ。

 同校男子で1人だけの3年生となる酒井は身長162センチ,2年生の藤原は180センチのでこぼこペア。酒井はパワー、藤原は持久タイプだが、橋本監督は「性格が合い、調子に乗せると力を発揮する」という。

 後半に強かったこの日ば「いつもスタートで必死になり過ぎてばたばたするが、今日は余裕も持ったのが良かった」 (藤原)と、狙い通りのレースに納得。

写真:少年男子ダブルスカル 予遵A組を1位で通過した諏訪清陵高A(右から藤原、酒井)


幻のモスクワ五輪代表 岩波3年ぶり 全諏訪で乗艇

 ○…幻のモスクワ五輪代表だった岩波が、3年ぶりに諏訪湖レガッタに復帰し、成年男子舵手付きフォアの全諏訪メンバーとして乗艇した。

 長年、県ボート界をけん引してきた48歳は、今も現役にこだわり続け、練習を欠かさない。だが、近年はこの時期に持病の腰痛に見舞われることが多く、大会に出場できなかった。国体は、2000年を最後に出場していない。

 今年ほl月の全国マシンローイング大会40歳代の部で2位。その後、腰痛が出たが三協精機スケート部の選手の前で模範として全力で漕ぐと、不思議と痛みが消えたという。「なかなか信じてもらえないが、本当です」

 クルーは無難に予選を突破したものの、「漕ぎば年々進化しており、久しぶりにフォアに乗って、自分の下手さが分かった」と苦笑い。


<2005/5/15付 信濃毎日新聞>

今日から諏訪湖レガッタ

県勢全国強豪に挑む

 ボートの第28回信毎諏訪湖レガッタと第6回全国ナックルフォア大会は14、15日、下諏訪町漕艇場(千メートルコース)で県内外の193艇がエントリーし、男女計24種目を行う。県勢は8月の全国高校総体、9月の夏季国体に向け、全国強豪クルーに挑んで力を試す。


成年男子 験豊富な選手健在

 前回大会で県勢が3種目を制した成年男子は、今年も経験豊富な選手たちが健在。シングルスカルは31歳の牛山英俊(全諏訪)が、今夏の世界選手権代表の東山雄也(冨山・JINZU・SC)に挑むレースは注目だ。舵手付きフォアの全諏訪には、幻のモスクワ五輪代表だった48歳の岩波健児が久々に乗艇する。

 少年男子は3月の全国高校選抜に出場したシングルスカルの東城正芳(岡谷南高)に期待したい。ボートを動かすセンスがあり、後半の追い上げが持ち味。全国選抜は予選敗退だったが、同大会優勝の寺島(神奈川・津久井高)に食い下がり、自信をつけたい。

 ダブルスカルは、スタートのいい諏訪清陵高が上り調子。舵手付きクオドルプルは岡谷東高と2年生クルーの諏訪清陵高が競り合いながら、強豪の八尾高(富山)、高校総体開催地の小見川高(千葉)などに挑む。

 少年女子は厳しい戦いになりそう。シングルスカルではパワーのある岩波美樹(諏訪清陵高)が、今後へ弾みをつけるために決勝進出を目指す。


開会式選手宣誓「成果発揮する」

 第28回信毎諏訪湖レガッタと第6回全国ナックルフォア大会の開会式は13日、諏訪郡下諏訪町の総合文化センターで行った。エントリーした約200艇の代表らが出席し、14日から2日間の日程で行うレースでの健闘を誓った。

 県ボート協会長の青木悟下諏訪町長が「シーズンの幕開けにふさわしい、悔いのない立派なレースを期待する」と激励。選手を代表し、下諏訪中学ボート部主将の高砂美早紀が「オアズマンシップにのっとり、日ごろこぎ鍛えた成果を十分に発揮する」と宣誓した。レースは下諏訪町漕艇場千メートルコースで、14日は予選と敗者復活戦、15日は準決勝と決勝を行う。両日とも午前7時から競技開始。

写真:開会式で選手宣誓する高砂美早紀(下諏訪中)



<2005/5/14付 信濃毎日新聞>


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