信毎諏訪湖レガッタ 成年 全諏訪3種目V |
---|
ボートの第31回信毎諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会最終日は11日、諏訪郡下諏訪町の町漕艇場(千メートルコース)で各種目決勝を行った。【関連記事26面に】 成年は地元出身の新社会人3人を迎えた全諏訪が3種目を制覇。男子は朝倉大貴が入った舵手付きフォアの全諏訪Aがスタートから飛び出し、2位に2秒45差をつけて5連覇を達成。朝倉は林武史と組んだダブルスカルの全諏訪Aでも、中盤にオールが抜けなくなるミスで接戦となったが、最後は2位に2秒27差をつけて優勝した。朝倉と林武は2冠。女子は、ダブルスカルの野村清香と渡辺香織が逆転勝ちで優勝した。
県勢の少年は女子ダブルスカルで岡谷東高の山内ふう子、小口桜子が3分47秒06で優勝し、大会最優秀クルーに贈られる小口太郎賞」を県勢4年ぶりに獲得。男子は、シングルスカルで小口陽平(諏訪清陵高C)、ダブルスカルで岡谷東高Aがそれぞれ2位に入る健闘をみせた。
朝倉 林武と2冠
指導者を志し地元企業に今春就職した23歳は、昨夏以来の真剣勝負の場に血が験いだという。成年男子で2冠達成の朝倉は「仕事をしっかりした上で、国体に出場し、県のポイント獲得に貢献したい」と頼もしく話した。 諏訪実高から進んだ仙台大では全日本軽量級選手権、インカレ優勝経験を持つ。が、仕事と母校の指導を考え、競技の位置付けに悩んでいた。そんな折、大学の先輩で社会人2年目の林武から今大会への出場を誘われた。 4月初めは早朝練習に参加したが、仕事との両立で生活のリズムを崩し、中旬から休日だけボートに乗った。限られた時間の中で林武とこぎ方を合わせただけだが、この日のダブルスカルでは中盤のミスも冷静にばん回して優勝。林武や経験豊富な牛山英俊らと乗った舵手付きフォアでも、持ち前の持久力と技術を生かして5連覇に貢献した。 「2レース目の方が動けた。まだまだいける」。ただ、指導者としての意欲に変化はない。諏訪実高時代の3年間、男子部員は自分だけ、女子数人の環境の中、競技してきた。「多くの生徒にボートを楽しんでほしい。個人の意欲を尊重した指導をしたい」。この日の2冠を受け、できる限り自分が生きた教材になることを決意した。 【写真】成年男子舵手付きフォア カ強いオールさばきで優勝した全諏訪A(左から林拓実、牛山、林武史、朝倉)
野村・渡辺 勝負どころで逆転
〇…成年女子ダブルスカルで優勝した野村、渡辺は序盤こそ2番手だったが、600メートルから差を詰め、800メートルで逆転。そのままゴールを突き抜けた。 「スタート前に1本1本を強く、安定したこぎをしようと話し、それが最後までできた」と勝因を挙げた新社会人コンビ。大垣共立銀行Aに先行されるが、慌てずにペースを守ると、波の荒い後半の勝負どころで失速した相手をとらえ、逆転した。 同じ年の2人がコンビを組むのは、高校3年時の国体に県選抜で出場して以来。岡谷東高から明大に進んだ野村と、諏訪清陵高から立大に進んだ渡辺は大学の寮が近く「さまざまな悩みを話し合った仲」。今春、別々の地元金融機関に就職したことで、再び一緒にボートに乗ることになった。 練習は休日が主になるが、「同じ境遇同士で励まし合っている」と野村。渡辺は「職場の人たちが応援してくださり、感謝している」。仕事とボートを両立させ、国体での活躍を目指す。 【写真】成年女子ダブルスカル 優勝した全諏訪の野村清香(左)、渡辺香織
諏訪清陵高C・小口陽平(少年男子シングルスカルで2位と健闘) 「地方大会の表彰台は初。先行して優勝した楢木を追ったレースで、焦りと冷静を保ちたい気持ちのバランスが取れ、集中力が高まった。諏訪湖での自己ベストが出た」
岡谷東高 最優秀クルー
○…少年女子ダブルスカルの山内、小口は決勝でも息の合ったこぎで完勝。狙っていた大会最優秀クルーの表彰を受けると、「天野先生ありがとう」と高校の師に礼を言い、笑顔をはじけさせた。 決勝は、スタート直後に風の影響で針路が大きくずれたが、加速しながら修正すると、その時点でトップに立ち、そのまま逃げ切った。 「山内先輩に声を掛けてもらって冷静に艇を直せたし、課題の後半も良いリズムを保った。(勝因は)気持ちです」と小口。 山内が4月に3週間ほど病気で練習を休んで以降、2人は艇に座るポジションを入れ替えている。山内は「だいぶ慣れてきたし、今の方が(艇が)進んでいる」。この日の記録は諏訪湖での自己ベスト。目標のインターハイ優勝に大きく弾みをつけた。 【写真】少年女子ダブルスカルで優勝、大会最優秀クルーに選ぱれて笑顔の岡谷東高の山内ふう子(左)、小口桜子
定年過ぎ 握ったオール
60代後半2クルー「70歳まで続ける」 諏訪郡下諏訪町漕艇場で11日、信毎諏訪湖レガッタとともに開かれた第9回全国ナックルフォア大会の決勝に、前日の予選を通過した諏紡清陵高校(諏訪市)卒業生でつくる漕陵会62と同63の両クルーが出場した。いずれも60代後半になるメンバーのほとんどが60歳を過ぎてボートを始め、同大会に出場を続ける。力強いオールさばきを見せたこの日も 「70歳までこぎ続ける」などと意欲を語った。 【25面参照】 クルーは、オールを一本ずつ持つこぎ手と指示を出すコックス(舵手)の計五人。一九五六(昭和三十一)年に入学した同校六十二回生と、翌年入学の六十三回生でそれぞれつくる。定年退職などで自分の時聞が持てるようになった仲間でボートを楽しもう−と、諏訪市と下諏訪町に住む六十二回生の有志が二〇〇一年にクルーを結成。刺激を受けた後輩の六十三回生も翌年、クルーをつくった。 両クルーは週一回の漕艇場での練習や体力づくりを共にしている。当初はオールで水をうまくとらえられず、ボートがまっすぐ進まなかった。だが、練習を重ねるうちに年々、タイムが速くなってきたという。昨年七月には「琵琶湖周航の歌」であこがれていた琵琶湖でオールをこいだ。メンバーの一人は「六十過ぎてまさか本当に続くとは思っていなかった。仲間と気持ちを合わせてこぐうちに、やる気になった」。 六クルーが出場した十一日の決勝で、スタートの合図と同時に息を合わせて勢いよくこぎ出した両クルー。やや出遅れたものの、懸命に追い上げた六十三回生が準優勝。六十二回生は最下位だったが、晴れ晴れとした表情でレースを振り返り、握手で後輩をたたえた。 「スタートをもっとうまくして、来年は優勝を狙いたい」と六十三回生の久保田克明さん(66)=諏訪市岡村。先輩の石城祐吉さん(67)=同市湖岸通り五=も「仲間と一緒にこいで決勝までいけたことがうれしい。タイムはまずまず。来年も出ます」と笑顔で語った。 【写真】レース後に健闘をたたえ合う漕陵会のメンバー達−下諏訪町漕艇場
<2008/5/12付 信濃毎日新聞>
|
諏訪湖レガッタ 少年女子ダブルスカル 岡谷東 初優勝
県勢少年では4年ぶり |
---|
ボートの第31回諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会最終日は11日、下諏訪町漕艇場(千b)で男女24種目の決勝を行い、少年女子ダブルスカルは岡谷東(小口、山内)が初優勝を飾った。県勢少年の優勝は4年ぶりで、大会最優秀クルーに贈られる小口太郎賞を受賞した。 成年は諏訪湖を拠点に活動するクラブチームの全諏訪が男女3種目を制す活躍。男子かじ付きフォアの全諏訪A(中村、林拓、牛山、林武、朝倉)が5連覇し、男子ダブルスカルは全諏訪A(朝倉、林武)と全諏訪B(北沢、杉村)が、2位を独占。女子ダブルスカルは全諏訪(野村、渡辺)が初制覇した。
少年男子シングルスカルは小口陽平(諏訪清陵高C)、少年男子ダブルスカルは岡谷東A(小沢、大西)がそれぞれ2位に入った。
我慢のレース逃げ切り栄冠
インターハイ上位入賞を目指す少年女子ダブルスカルの岡谷東が、県外の強豪を迎えた大会で初優勝を遂げた。息の合ったこぎで3分47秒06の好タイムをマーク。「優勝を狙っていたから、すごくうれしい」と2人の声が弾んだ。 予選、準決勝ともトップタイムで通過したが、整調の小口は「いい形で先行したけど、後半に疲れが出てこぎが乱れてしまった」と振り返る。決勝はその反省を生かし、2位の加茂高(岐阜)に前半でつけた差を維持してゴール。バウの山内は「後半も耐えて、我慢のこぎができた」と笑顔で話した。 もとは3年生の山内がリズムを刻む整調、2年生の小口が動きを合わせるバウだった。3月の全国選抜後、ヘルニアの手術をして3週間ほど練習を休んだ山内の体調を気遣って、天野監督が「負担の少ないバウに」と位置を入れ替えた。 直後の中日本レガッタは県勢少年最高の6位に入ったものの、小口は「慣れない位置でめちゃくちゃなこぎをしてしまった」。だが、経験豊富な山内のアドバイスを受けながら、徐々に163センチの恵まれた体格とパワーを生かし、安定したリズムを刻めるようになった。 6月の県総体に向け「疲れてきた時のフォームをもっと安定させたい」と小口。山内も「後半のこぎに磨きをかけたい」と力を込める。さらに高いレベルを目指す2人に、天野監督も「楽しみになってきた」と期待を掛けていた。(宮坂麻里) 【写真】少年女子ダブルスカルで快勝した岡谷東(左から小口、山内)=11日、下諏訪町漕艇場
成年男子かじ付きフォア 全諏訪5連覇 若手がチームに活気
○…成年男子かじ付違フォアの全諏訪Aはこぎ手4人が2種目を掛け持ちする奮闘ぶり。それぞれシングルスカルやダブルスカルの決勝を終えてからフォアの決勝に臨んだが、疲れを見せずに2位に2秒以上の差をつけて5連覇を飾った。 クルーはここ3年間に大学を卒業して地元に戻り、全諏訪に加入した就拓、林武、朝倉ら若手が主体。20歳代前半の選手の頑張りはチームに活気を与えており、ベテランで編成したBクルーも競争意識を燃やして力漕した。 今春、仙台大を卒業した朝倉は、同じ大学で一学年上の先輩だった林武とのダブルスカルでも優勝し「久しぶりの地元の大会で熱くなった。2種目とも勝ててうれしい」。今季は母校諏訪実高ボート部の指導もしながら、国体出場を目指すという。林武も「白分たち若手がもっと長野のボートを盛り上げたい」と仕事との両立へ意欲を見せていた。 【写真】成年男子かじ付きフォアで5連覇した全諏訪 林拓、牛山、林武、朝倉)=11日、下諏訪町漕艇場
成年女子ダブルスカル 元ライバルペア初制覇で手応え
野村・渡辺 ○…成年女子ダブルス刀ルの全諏訪は実業団の大垣共立銀行A(岐阜)を後半にかわして初優勝。エントリー6艇中半数が棄権した決勝に、やや物足りなさがあったようだが、レース内容には好感触を得た様子だった。 野村、渡辺の2人とも昨季まで大学で競技を続け、今春から地元の銀行で働きながら週末の練習に励んでいる。冬場のトレーニングを積んでいないため、今大会は練習不足に不安を抱えた状態で出場。野村は「まだしっくりこない部分もあるけど、思っていたより安定したこぎができた」と振り返った。 野村は岡谷東高、明大出身、渡辺は諏訪清陵高、立大出身で、今までは互いにライバルだった。初めてクルーを組み「一緒にこげるのが楽しい」と渡辺。今季から国体種目に成年女子ダブルスカルが新設されるため、2人は「国体出場を目指して、どのくらいやれるか挑戦したい」と意込んでいた。 【写真】成年女子ダブルスカルで初優勝した全諏訪(左から野村、渡辺)=11日、下諏訪町漕艇場
諏訪湖レガッタ決勝成績 【成年男子】 ▽かじ付きフォア @全諏訪A(中村、林拓、牛山、林武、朝含3分18秒46A富山国際大(杉山、森、村本、晦日、米本)3分20秒91B全諏訪B(平林、両角、北沢、岩波、杉村)3分29秒07C山梨大医学部(浅見、渡辺、遠藤、吉村、関口)3分33秒64D高崎経済大(中村、庚塚、藤尾、堀内、宮沢)4分31秒39 ▽ダブルスカル @全諏訪A(朝倉、林)3分24秒22A全諏訪B(北沢、杉村)3分26秒49B岐阜経済大(清水、梅木)3分26秒88C山梨大医学部B(田中、阿部)3分53秒41D山梨大医学部A(佐藤、奥)3分57秒31 ▽シングルスカル @大元英照(アイリスオーヤマ)3分26秒95A山本亮太(大垣共立銀行)3分34秒02B中島和紀(JINZU Sports Club)3分38秒69C牛山英俊(全諏訪C)3分41秒62D林拓実(全諏訪B)3分46秒24E吉良紘一(岐阜経済大A)3分47秒58
【少年男子】
【中学男子】
【成年女子】
【少年女子】
【中学女子】
全国ナックルフォア決勝戦成績
【女子】
【男女混合】
<2008/5/12付 長野日報>
|
諏訪湖レガッタ開幕 県内外から225クルー |
---|
ボートの第31回諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会は10日、下諏訪町漕艇場(千メートル)で2日間の日程で開幕した。両大会合わせて県内外から225クルーが参加。初日は雨の中、男女9種目の予選と敗者復活戦を行った。 少年勢は女子ダブルスカルでメダル候補の岡谷東高(小口、山内)がトップタイム通過。上位が期待される諏訪清陵高B(田畑、後藤)も順当に予選を突破した。このほか男子かじ付きクオドルプルの岡谷南高(佐藤、岩井、小口翔、杉田、小口拓)など5クルーが組1位で通過した。成年勢は男子シングルスカルの牛山英俊(全諏訪C)ら4選手が準決勝に進出した。 最終日の11日は午前7晴からの準決勝に引き続き、男女24種目の決勝が行われる。 <2007/5/11付 長野日報>
|
信毎諏訪湖レガッタ |
---|
ボートの第31回信毎諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会第1日は10日、諏訪郡下諏訪町の町漕艇場(千bコース)で予選と敗者復活戦を行い、期待の県勢クルーはほぼ順当に11日の準決勝や決勝に進んだ。
少年は女子ダブルスカルで、前日の開会式で選手宣誓をした山内ふう子、小口桜子の岡谷東高がA組1位で準決勝に進出。諏訪清陵高A、B、岡谷南高も駒を進めた。
男子は舵手付きクオドルプルで岡谷南高、諏訪清陵高A、Cが準決勝に進み、シングルスカルは6人が勝ち進んだ。
成年男子、女子のシングルスカルは全国的な大会でも活躍している大元英照、福地愛(ともにアイリスオーヤマ)が予選各組で圧勝し準決勝、決勝へ。県勢は全諏訪の男子4人が準決勝に進んだ。
11日は午前7時から、準決勝と24種目の決勝を行う。
少年女子ダブルスカル 岡谷東 息ぴったリ
体格の差を克服 準決勝へ 身長差11センチ、体重差8キロの2人が息のぴったり合ったこぎで湖面を進んだ。県少年勢の有望株、女子ダブルスカルの山内、小口は予選A組1位で通過。11日も勝ち続け、全国高校総体へ弾みをつける構えだ。 高校からボートを始めた2人は昨夏からコンビを組んだ。3年生の山内と、1学年下ながら166センチと体格の良い小口は相乗効果で力を発揮し、県新人大会優勝、中日本レガッタ6位などの結果を出してきた。6月の全日本ジュニアスカル選手権に県勢で2人だけ出場する。 体格の異なる2人が息の合った動きをみせるのは、座る位置や用具を調整していることもあるが、鍵は山内の働きだ。 毎朝4時に起き、朝日村の自宅から自転車と電車を乗り継ぎ6時半からの練習に出ている努力家は、この日も体の柔らかさを生かしてストロークをそろえつつ「こぐピッチを上げよう」「落ち着いて」と、伸び盛りの後輩をけん引した。 レース後、小口は「今日も途中までぶっちぎりでリードしていたのに、後半ピッチが落ちた」と反省したが、隣にいた山内は「これから実戦経験を積めば補える。これまであと少しで好結果を逃しているので、気持ちを高めて臨みたい」と引き締まった表情で話した。
成年 大元・福地 本領を発揮
○…成年のシングルスカルは男子の大元、女子の福地(ともにナイリスオーヤマ)が前評判通りの強さで予選を突破。前回大会の招待選手で北京五輪代表の岩本亜希子(岡谷南高−早大−日体大大学院出)の同僚である23歳の2人は「波が鍛錬になるし、環境や地域一体の雰囲気が良い」と昨年に続いて出場。優勝へ意気込んだ。 先に予選を迎えた大元は、ぶれの少ない動作で力強く加速し、艇を一直線に進めてゴール。全日本軽量級選手権(16-18日)に照準を合わせており、「骨盤の可動域を広げてひとかきを長くするという課題を押さえ、いつも通り積極的に飛ばしたい」と11日を見据えた。 福地は、体力面の不安から課題だったスタートで「慎重にいかず、今日は試そう」とピッチの速いこぎで飛び出すと、徐々にこぎ幅を大きくした。ただ、不慣れからか「後半はリズムが悪く落ちた」。岩本と組む予定の9月の全日本選手権を目標に「明日は4分を切りたい」とした。 【写真】成年男子シングルスカル 順当に準決勝へ進んだ大元英照(アイリスオーヤマ)
岡谷南勢い トップ通過 少年男子舵手付き
○…少年男子舵手付きクオドルプルは岡谷南高が、予選C組を1着で突破。昨春に結成し、1年間練習を積んできた5人は勢いを生かして優勝を狙うつもりだ。 5人はコックスの佐藤駿次と部長の小口翔平、岩井翔、小口拓也、2年生杉田州広。レースはスタート直後、警戒していた八百津高(岐阜)が、オールが湖面から抜けずに失速。岡谷南高はトップのまま、3分25秒29でゴールした。 「諏訪湖でのベストが出た」と小口翔。全国選抜に出られなかったが、中日本レガッタで明確になった中盤の失速などの課題克服にまずまずの手応えを感じつつ、「明日は3分20秒を切って優勝したい」と言い切った。
<2008/5/11付 信濃毎日新聞>
|
県勢 全国強豪に挑戦 信毎諏訪湖レガッタ きょう開幕 |
---|
ボートの第31回信毎諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会は10日に開幕、県内外から225艇が出場し、男女計24種目で競う。諏訪湖の解氷が例年よりも遅く、県勢は水上練習が十分でないが、夏季国体や全国高校総体に向け県外の強豪に挑み力を試す。
新社会人選手に注目
成年は大学ボート界で活躍し、今春、地元に戻った全諏訪の3選手に注目だ。 前回大会の招待選手で、岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)の同僚でもある大元英照と福地愛が、今年は自らエントリー。2人はシングルスカルでアベック優勝を狙う。 少年勢の有望株は女子ダブルスカル。岡谷東高は経験のある小柄な山内ふう子と恵まれた体格の2年生小口桜子のクルーで、中日本レガッタでは県勢で唯一、決勝に進出した。全国選抜の舵手付きクオドルプル入賞メンバー主体で編成する諏訪清陵高の2クルーも楽しみだ。 男子はダブルスカルで全国選抜に出場した岡谷東高に加え、諏訪清陵高がエース級をそろえて挑む。舵手付きクオドルプルの岡谷南高や諏訪清陵高にも期待したい。
最後まで漕ぎ抜く
第31回信毎諏訪湖レガッタと第9回全国ナックルフォア大会の開会式は9日、諏訪郡下諏訪町の総合文化センターで行った。選手ら約250人が出席し、10,11日に同町漕艇場で行われるレースでの健闘を誓った。 大会長の青木悟町長はあいさつで「やまびこ国体を記念して始まり、今や例年200艇を超える全国有数の大会になったと強調。北京五輪代表の岩本亜希子らが育った点にも触れ、「選手は向上心を持って臨み、努力の成果を発揮してほしい」と励ました。 選手を代表し、少年女子ダブルスカルに出場する山内ふう子、小口桜子(ともに岡谷東高)が「正々堂々と最後までこぎ抜くことを誓います」と宣誓した。 レースは10日に予選と敗者復活戦、11日に準決勝と決勝を行う。両日とも競技開始は午前7時。 【写真】力強く選手宣誓する山内ふう子(右)と小口桜子(ともに岡谷東高)
<2008/5/10付 信濃毎日新聞>
|
ボート強化へ プロコーチ |
---|
県協会 U-23指導の武良誠氏招く
県ボート協会は今季、プロコーチを招き、10日の信毎諏訪湖レガッタから指導を始める。県協会によると、プロによる単発の指導は過去にもあったが、一定期間の計画は初めて。7年ぶりに入賞ゼロに終わった昨年の国体の反省から、選手に加え指導者のレベルアップも図る。 招いたのは、23歳以下(U-23)日本代表コーチの武良誠氏(40)。瀬田工高(滋賀県)から日体大、NTT関西に進み、広島アジア大会でエイト2位など活躍。コーチとして2003年から岐阜経済大を指導し、昨年からU-23日本代表のコーチも務める。 諏訪湖で練習する県勢は、成年は主に自分たちで試行錯誤を重ね、少年は高校のスタッフに指導を受けているものの、昨年の国体はともに振るわなかった。県協会は「やり方を変えないと同じ結果になりかねない」と危機感を募らせ、国内に数人しかいないプロコーチに白羽の矢を立てた。 武良氏は、信毎諏訪湖レガッタを皮切りに国体のある秋頃まで数回、滋賀県から通い指導する。レースのビデオを一緒に見たり、練習中のボートに併走したりして選手に助言する。地域の指導者も現場で学ぶ。武良氏は「国体で点数が取れるレベルに引き上げるお手伝いをしたい」と話している。
<2008/5/10付 信濃毎日新聞>
|