全国高校総体・ボート 清陵・5位入賞 |
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全国高校総体(インターハイ)第8日は4日、奈良県などで12競技を行った。最終日のボートは男女6種目の準決勝と決勝があり、男子かじ付きクオドルプルの諏訪清陵(小林、河西、山崎、清水、梶谷)が5位入賞を果たした。
男子4人漕ぎで県勢の入賞は、かじ付きフォアで岡谷南が2位に入って以来14年ぶり。2001年にクオドルプルが採用されて以降は初めて。 32校による決勝トーナメントが始まったバレーボール女子の東海大三は、1回戦で昨年4強の下北沢成徳(東京)と対戦。第2セットを奪ってフルセットに持ち込んだが、最終セットを21−25で落として惜敗した。 5人の和♂心レース 息の合ったオールさばきで湖面をかけた。男子クオドルプルの諏訪清陵が会心のレースで準決勝を突破し、5位入賞。浜監督が「よくやってくれた。本当に立派です」と感激すれば、清水主将も「全部出し切れた。満足です」。男子4人漕ぎ種目では県勢14年ぶりとなる入賞に、クルーの笑顔が弾んだ。 6艇で争った準決勝。決勝に進めるのは上位3艇。中間点の500bを4番手で通過した清陵は後半に強さを発揮した。整調の河西は「だんだん呼吸が合ってきて、速くなっていると感じた」と振り返る。700b地点でスパートをかけ、伏見工(京都)をかわして3着でゴール。残り500bのラップは2番目の好タイムだった。 個々の力を底上げし、勝負の夏を迎えた。「雨の日も弱音を吐かず、きつい練習によく耐えた」と浜監督。シングルスカル艇を使い、一人ひとりが課題の克服に努めた。その上で、漕手4人の力を融合させる練習を積んだ。意識したのは「リズムとスピード」。体格差で勝る他県の強豪に、オールさばきの調和で対抗した。 クルーで調整を始めたのは10日前で、大会入りしてから徐々に動きがかみ合ってきたという。初日の予選はぎりぎりの3位通過だったが「レースごとに調子が上がり、チームも一つになってきた」と清水主将。OBや仲間の応援にも後押しされ「大勢の人たちが周りで支えてくれたおかげ」と感謝した。 同校は昨年のインターハイで女子クオドルプルが3位入賞したが、男子は1982年にかじ付きフォアで4位に入って以来27年ぶりの入賞(※)。「一戦一戦大きくなってくれた。 たのもしく見えた」と浜監督。この夏、一回りも二回りも成長した教え子を誇らしげに見つめた。 (守屋高臣) 【写真】男子クオドルプルで5位入賞した諏訪清陵(左から小林、河西、山崎、清水、梶谷)=4日、琵琶湖漕艇場 ※27年ぶりは4人こぎ種目としての成績。清陵男子の入賞は1995年のダブルスカル以来14年ぶり:by HP担当 女子ダブルスカル 2年生ペア 敗退も財産 清陵 ○…女子ダブルスカルの諏訪清陵は2年生クルー。初出場のインターハイは準決勝敗退に終わったが、辻村と栗林は「来年につながる経験ができたし、すごく楽しかった」とすがすがしい笑顔を見せた。 「自分たちの力がどのくらい通用するか。レース前からワクワクしていた」と辻村。しかし、準決勝はスタートでつまずいた。この日は風が強く、艇のコントロールに気を取られて「オールが抜けた感じになった」と栗林。後半もうまくスピードに乗れなかった。 今春からペアを組んだ2人にとって、そんな苦い経験も大きな財産。「強いところは最後の最後でペースを上げてくる」と他県の強豪に刺激も受けた。「来年は優勝を目標にしたい」と口をそろえ、さらなるレベルアップを誓っていた。 【写真】女子ダブルススカル準決勝で組5着となった諏訪清陵の左から辻村、栗林 男子シングルスカル 杉田(岡谷南)僅差で涙 ○…男子シングルスカルの杉田は準決勝で1組4着。決勝に進める3着と0秒30差、2着とも0秒40差の接戦でわずかに及ばなかった。 身長172センチと小柄だが、持久力を生かした後半の強さが持ち味。しかし、この日はラストスパートで伸びを欠いた。「前に出られて焦った。手漕ぎになり、脚の力を伝えられなかった」。力みから艇の上で空回りしたレースを悔やんだ。 初出場した6月の全日本ジュニア選手権は13位。今大会はその時の上位6人が世界ジュニア出場で不在だった。上位入賞のチャンスも十分あっただけに悔しさが募る。「支えてくれた人たちの期待に応えたかった」と落胆の色は濃かった。 【写真】男子シングルススカル準決勝で力漕する杉田州広(右)(岡谷南)
ボート(滋賀県立琵琶湖漕艇場) ◆決勝成績 【男子】 ▽かじ付きクオドルプル@小見川(千葉・小沼、篠塚、小林、木村、宮崎)3分34秒35(小見川は初優勝)A大沢野工3分38秒23B美方(福井)3分40秒05D諏訪清陵(小林、河西、山崎、清水、梶谷)3分46秒29 ▽ダブルスカル@宇和島水産(愛媛・松岡、酒井)3分49秒82 ▽シングルスカル@栗山卓也(静岡・浜松湖南)4分8秒33 【女子】 ▽かじ付きクオドルプル@若狭(福井・松倉、津田、吉川、一瀬、藤田)4分1秒40(若狭は初優勝) ▽ダブルスカル@朱雀(京都・岡、清水)4分13秒94 ▽シングルスカル@赤津杏奈(東京・小松川)4分35秒21
◆予選成績(関係分) <2009/08/05付 長野日報より>
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全国高校総体・男子かじ付き4人スカル 諏訪清陵 成長5位 |
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全国高校総体(インターハイ)第8日は4日、奈良市などで11競技を行い、テニスの男子シングルスは遠藤豪(三重・四日市工)、女子シングルスは小和瀬麻帆(千葉・渋釜警幕張)が、ともに初優勝した。 バドミントン団体の男子は埼玉栄(埼玉)が5年連続6度目の優勝を果たした。男子で5連覇は史上初。女子は青森山田(青森)が2年ぶりに頂点に立った。レスリング団体は霞ヶ浦(茨城)が2年連結邪度目の優勝。 サッカーは昨年ベスト4の佐賀東(佐賀)と大津(熊本)などが準々決勝に進んだ。 県勢は、ボート男子かじ付き4人スカルで諏訪清陵が5位入賞。女子バレーボールの東海大三は決勝トーナメント1回戦で下北沢成徳(東京)に1−2で敗れた。アーチェリー女子個人は、久保和美(篠ノ井)と世界ユース選手権代表の2年生林美月(上田)が予選を突破した。 個人底上げ 自信深め 「春先は県大会突破も厳しいと思っていた」。ボート男子かじ付き4人スカルの諏訪清陵・浜監督は、そう打ち明けた。何とか全国切符はつかんだものの、6月の北信越高校総体は決勝に残れなかった。そんなクルーが、2001年にこの種目が導入されて以来の県勢初入賞となる5位という好結果をたぐり寄せた。 「1レースごとに成長できているのが分かった」と2番の清水主将。予選、準々決勝とも通過ラインぎりぎりで突破。競り合いを勝ち抜いたことで自信を深め、オールをこぐ息が合った。
各組上位3艇が決勝に進む準決勝は、500bの中間点を4番手で通過。後半の勝負どころで真骨頂を発揮した。 例年以上にシングルスカルでの練習量を増やすなど、個人の力の底上げを図ってきた。一つにまとまれば、春先になかった強さを出す素地はしっかりとあった。漕手4人のうち2人は2年生。3年の河西は「来年もこの流れを引き継いでほしい」。肩の荷を下ろし、さわやかに笑った。 【写真】ポート男子かじ付き4人スカル 同種目では県勢初入賞となる5位に食い込んだ諏訪清陵(左から小林、河西、山崎、清水、梶谷) 女子ダブルスカル 清陵コンビ「いい経験」 準決勝で敗退 ○…女子ダブルスカルの諏訪清陵は準決勝で敗退。辻村、栗林の2年生コンビは全国大会初参加で「自分たちの力がどれくらいかも分からなかった。いい経験ができた」と前向きだった。 準決勝はスタート直後に2人のこぎが合わず、艇が不安定になり出遅れた。「技術が足りないと分かった」と辻村。栗林は「この経験を来年につなげたい」と今後の成長を誓った。 男子シングルスカル 終盤に息切れ 杉田決勝逃す ○…男子シングルスカルの杉田は、わずか0秒3の差で決勝進出を逃した。「力みでこぎが硬くなった。力不声と悔しさを隠さなかった。 準決勝でも得意のスタートダッシュは成功。序盤はトップをうかがう位置につけた。しかし、向かい風に負けまいとする気持ちが先走り「腕だけでこいでしまった」。中間点では4番手に後退。いつもより早い残り250bからスパートをかけたが、終盤に息切れした。トップ選手は世界ジュニア選手権出場のため不在。「もっと上を目指したかった」と話した。
<2009/08/05付 信濃毎日新聞より>
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信州SPORTS 力実感、総体で雪辱を 〜諏訪清陵高 端艇部〜 |
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6月に扱訪湖で開かれた県高校総体ポート競技(県大会)で、諏訪市の諏訪清陵高校端艇部が、高校ポート競技の花形である男女かじ付きクオドルプルなど、1千bで競う男女計6種目のうち3種目で圧勝した。8月1日から大津市の滋賀県立琵琶湖漕艇場で開かれる全国高校総体(インターハイ)に出場する。6月中旬にあった北信越大会では、強豪校に後れを取ったが、顧問の浜勝彦教諭(43)は「今の自分たちの力が実感できた。インターハイで雪辱を果たしたい」と、手応えを感じている。(上田悠)
同校の端艇部は1901(明治34)年に創部。81(昭和56)年のインターハイ優勝を始め、各地の大会で活躍してきた。部員は現在52人。そのほとんどが、高校からボートを始めたという。 かじ付きクオドルプルで、男子=写真上=、女子=同下=ともにインターハイの常連校として知られる。両手にオールを待った4人の漕ぎ手が、舵手(コックス)の指示で息を合わせて漕ぐことで、高校生種目の中では最もスピードを出すことができる。 6月上旬にあった県大会では、3年生中心の選抜メンバーで挑んだ。本格的に練習を始めたのは5月の大型連休明けからで、浜教諭は「相当頑張らないとインターハイは難しい」と心配していた。 それでも、メンバーたちは朝6時ごろから諏訪湖にポートを浮かべ、持久力やスピードを向上させるトレーニングを重ねてきた。その結果、男子が今季これまで一度も勝てなかったという岡谷東高に勝利。女子も岡谷南高に20秒近い差をつけ、インターハイへの切符をつかんだ。 男子クルーの清水文也主将(3年)は「全員がまとまって、今までで一番良いレースができた。インターハイでは、北信越大会で敗れた大沢野工業(富山)などの強豪校に一矢報いたい」。 女子は最も背の高い選手でも157センチと、小柄な5人のチームだ。仲が良く、練習後は笑顔が絶えない。レースでは、舵手の武田優衣さん(2年)が、3年生4人の漕ぎ手に指示を出す司令塔を務める。武田さんは「(漕ぎ手は)レース中盤できつくなってくるので、みんなを盛り上げられるように心がけています」と気遣いをみせる。 一方、漕ぎ手2人で構成する女子ダブルスカルでは、辻村朋子さんと栗林紅さんの2年生ペアが県代表に選ばれた。春にペアを組んで以降、互いに声を掛け合って練習に励み、漕ぐ際の姿努などを修正。県大会では岡谷南高に終盤で差を広げ、逃げ切りでインターハイ出場を決めた。2人は「ポートを漕いで進んでいる感触が心地良かった。インターハイでも良いレースができるよう頑張りたい」と話している。
<2009/07/07付 朝日新聞より>
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