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全諏訪6連覇
信毎諏訪湖レガッタ
 ボートの第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会最終日は10日、諏訪郡下諏訪町の町漕艇場(千メートルコース)で各種目の決勝を行い、成年男子舵手付きフォアは小松佑介、宮下良平の新戦力2人を加えた全諏訪が6連覇した。

 成年女子シングルスカルは、3大会連続五輪代表で8月に世界選手権を控える岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)が圧勝。ダブルスカルは、社会人2年目の渡辺香織、野村清香で組む全諏訪が2連覇した。

 少年女子舵手付きクオドルプルを好タイムで制した加茂高(岐阜)が、大会最優秀クルーに贈られる「小口太郎賞」に選ばれた。同種目の長野県選抜は8秒53差の2位だった。少年の県勢はこのほか、3種目で3位に入った。


成年男子舵手付きフォア 新人・ベテラン 力結集

大卒新人とベテランコックスを加え、連覇を6に伸ばした。成年男子舵手付きフォアは、全諏訪がスタートから先行して完勝。まとめ役の最年長35歳の牛山は「みな別の種目に出た直後だったが、気持ちを盛り上げようとしていた」と結束間もない中でのまとまりを勝因とした。

 力強い漕ぎで貢献したのが、八十二銀行に就職したばかりの小松だ。諏訪清陵高から1年浪人して進んだ日大時代、男子エイトなどでインカレ3度の優勝経験を持つ。「できる限りボートを続けたい」と全諏訪に加入し、仕事と競技の両立を初めて1ヶ月余。24歳の誕生日を勝利で飾った。

 こぎ手を集中させたのはコックス宮下。山梨県出身の35歳は、転勤で一昨年から富士見町に住んでおり、今春、日大時代の同期の牛山から誘われた。国体などに出ていた後、6年ぶりの復帰という中、「500メートルくらいから艇が伸びだした。みな2レース目だったが、冷静でやるときはやる男だった」と実戦を堪能した様子だった。

 2人の加入とこの日の勝利は国体につながる。宮下が「国体も行くつもり」と言えば、小松も「同じ大学出身者がいればこぎの方向性は同じで合わせやすい。北信越で勝てるレベルになれば順位はついてくる」と士気は高い。2年間入賞から遠ざかっている国体県勢にとってプラス材料だ。

【写真】成年男子舵手付きフォアで優勝した全諏訪。右から林、牛山、小松、両角



岩本「収穫」 貫禄勝ち

○…成年女子シングルスカルの岩本は地元の後輩らが見つめる中、大差で貫禄(かんろく)勝ち。30歳の第一人者は「4分は切りたかったので残念」としつつ、「収穫はあった」と強調した。

 レース前、ローイングエルゴメータを15分間2度こいだ。「勝負は(国際基準の)二千メートルレースなので、今日は疲れた状態をつくり、ラスト1000メートルのつもりでやった」。まずまずの結果を出し「今まで狙わないと出せなかった3分台が、体を整えればすぐ出せると思えた」のが収穫だった。

 北京五輪軽量級ダブルスカルをボート日本女子勢最高の総合9位で終えた後、昨秋に現役続行を宣言。調子を落とす田のにホンダ伊保湯選手もいる中で、今月5日、千メートルレースの朝日レガッタで3分47秒33の自己ベストを出すなど成長を続ける。

 世界選手権は軽量級シングルスカルの代表。今回はコンビを組まないが、ロンドン五輪を見据え「自分を高める年にしたい」。初出場した10年前の11位を上回る「一けた順位」が目標だ。 

【写真】成年女子シングルスカルで圧勝した岩本亜希子(アイリスオーヤマ)



少年が伸びている

県ボート協会・天野修一強化部長(岡谷東高教)の話 県勢は少年が伸びており、良いレースができた。成年は国体予選に向けて強化を考えたい。(近年より参加艇が減ったのは)朝日レガッタ(2-5日・琵琶湖)から間隔がなかった。来年は数が戻ると思う。


最高齢5人で381歳
諏訪中漕陵会A 「生涯現役」チームプレー満喫

 諏訪郡すも諏訪町漕艇場で十日、信毎諏訪湖レガッタと共に開かれた第十回全国ナックルフォア大会に、クルー五人の合計年齢が三百八十一歳のチーム「諏訪中漕陵会A」が出場した。二〇〇〇年の第一回大会から出場し、最高齢記録を更新し続けている同チームは出場六チーム中、最下位に終わったが、七十六−七十七歳のクルーたちは「生涯現役」と意気込んでいる。

 諏訪中漕両会Aは、一九四五(昭和二十)年に旧制諏訪中(現・諏訪清陵高校)に入学した同期生九人でつくる。端艇部で共にオールをこいだ仲間たちで、諏訪地方をはじめ、東京、神奈川などに在住。退職を迎える六十五歳ころ、誰からともなく「もう一度みんなでボートをやらないか」と声を掛け合い、結成した。

 練習は月に一回、諏訪湖の町漕艇場に集まり、二日間行っている。「この仲間は自分の姿を映す鏡みたいなもの」と話すのは小松良樹さん(76)=東京都多摩市。「仲間同士で純粋にチームプレーを楽しめるから、離れていても続けてこられた」と言う。練習の会あって、四年前には愛知県で開かれた大会の七十歳以上の部で優勝。ほかにもロンドンのテムズ川やボストンのチャールズ川で開催された国際的大会を観戦に訪れ、記念に同じコースでこぐなど、仲間で思い出を重ねてきた。

 この日は男子五百メートルの、こぎ手四人の合計年齢が二百五十歳以上の部門に出場。息を合わせて湖上を進みゴールしたクルーは、満足そうな表情を浮かべた。酒井和悦さん(77)=神奈川県茅ヶ崎市=は「勝敗は関係ないよ。本当に楽しかった。絶対に八十歳まで続けたいね」と笑顔で話した。

【写真】ゴール直前、力強くオールを操る諏訪中漕陵会A=10日、諏訪湖


<2009/5/11付 信濃毎日新聞>

全諏訪6連覇
諏訪湖レガッタ
 ボートの第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会最終日は10日、下諏訪町漕艇場(千メートル)で男女22種目の決勝を行い、成年男子かじ付きフォアは全諏訪が6連覇を飾った。

 成年女子シングルスカルは2年ぶりに出場した北京五輪代表の岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)が貴録勝ち。成年男子ダブルスカルは全諏訪が2位。成年男子シングルスカルは東野英貴(岐阜経済大、岡谷東高出)が3位となった。

 少年勢は女子かじ付きクオドルプルの県選抜が2位。男子ダブルスカルの岡谷南高、男子シングルスカルの杉田州広(岡谷南高)と女子シングルスカルの小口桜子(岡谷東高)はそれぞれ3位に入った。

 大会最優秀クルーに贈られる小口太郎賞は少年女子かじ付きクオドルプルを制した加茂高(岐阜)が獲得した。


強気に攻め「理想の展開」

 成年男子かじ付きフォア決勝。諏訪湖で練習する社会人チーム、全諏訪が力強いストロークで序盤にリードを奪うと、その勢いに乗って加速。2位の岐阜経済大に1艇身差をつけて6連覇を飾った。

 それぞれの仕事の都合などで、大会前にそろって練習したのはわずか10日ほど。レース30分前に2人ずつ組んで出場したダブルスカルでは3連覇を逃し、悪い流れだった。

 それでも、スタートから全員で強気に攻め、早い段階でトップに出ると「相手の出方に対応しながら理想的な展開でレースができた」とコックス宮下。リーダー格の牛山は「個々がばらばらに力を出した感じで、まとまりは全然なかった」と内容に反省したが、本格的なシーズン入りへ弾みをつける勝利だった。

 今春、2人の新戦力が加わった。昨季まで日大のエイトやフォアで3度のインカレ優勝経験を持ち、八十二銀行に就職した24歳の小松と、6年ほど前まで出身の山梨県で国体に出場していた35歳のベテランコックス宮下だ。

 小松は諏訪清陵高時代から国体で4人こぎ種目の入賞に2度貢献。大学卒業後、希望通りに地元に戻ってきたホープは「フォアでメダルを獲りたい」と、社会人1年目から高い意識でチームに活気を与えている。宮下は仕事で一昨年から富土見町に転居。今春、大学同期だった午山から誘われて加入した。インターハイ入賞した富士河口湖高や強豪日大で培った技術と冷静なかじ取りに、漕手も信頼を寄せる。

 「このクルーで国体を狙いたい」と宮下。一昨年は国体3年連続入賞を逃し、昨年は北信越予選で敗れて出場できなかった。社会人3年日の林、4年月の両角も県ボート界を支える意識を持ち続けており、今季は若手とベテランが力を合わせて県勢の巻き返しを狙う。(宮坂麻里)

【写真】成年男子かじ付きフォアで嘉を飾った全諏訪(手前右から林、牛山、小松、両角)=10日、下諏訪町漕艇場


成年女子シングルスカル 岩本貫禄X

 北京五輪代表で今夏の世界選手権の代表に選ばれている岩本が、2年ぶりにふるさとで勇姿を披露した。レースを間近で見ようと集まった中高生から大きな声援を受け「うれしくて、最初から飛ばした」。大きくスムーズなこぎで、あっという間に2位以下を置き去りにした。

 北京五輪直後は現役続行に迷いがあったが「気付いたら(日本女子の)トップにいて、まだ伸びる感触もあった」。日本代表選考では強さが際立ち、今季は軽量級シングルスカルで欧州転戦することに。同種目では6年ぶり3度目の出場となる世界選手権で白身初の一けた順位を目標に掲げる一方で「4年後も視野に、自分を高めながら若手も育てていかなければ」と新たな使命感も生まれている。

 前週は朝日レガッタ(琵琶湖)で自己最速の3分47秒33で優勝。翌日から滋賀で行われていた日本代表合宿を途中で抜けた今大会は、追い込む時期で調整なしにもかかわらず4分1秒87の好タイムをマークした。30歳の今季、上り調子の岩本は「懐かしい場所でいいリフレッシュになった」。すぐに合宿に戻るハードスケジュールにも疲れを感じさせず笑顔だった。

【写真】成年女子シングルスカルで千録勝ちした岩本亜希子(アイリスオーヤマ)=10日、下諏訪町漕艇場

大会成績は省略



<2009/5/11付 長野日報>

信毎諏訪湖レガッタ
県勢2人準決へ

少年男子シングルスカル
 第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会第1日は9日、諏訪郡下諏訪町の町漕艇場(千bコース)で予選と敗者復活戦を行い、期待の県勢クルーはほぼ順当に10日の準決勝や決勝に進んだ。【関連記事33面に】

 少年の男子シングルスカル予選は前日の開会式で選手宣誓した杉田州広(岡谷南高)がD組1位、西沢武尊(下諏訪向陽高)がA組2位でそれぞれ準決勝に進出した。女子シングルスカルは藤森理恵(東海大三高)、小口桜子(岡谷東高)が各組1位で準決勝へ。成年男子ダブルスカルは、全諏訪A、全諏訪Bが予選各組2位で決勝に進んだ。

 11日は午前7時から準決勝と決勝を行う。3大会連続で五輪に出場し、8月の世界選手権代表に選ばれた岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)が成年女子シングルスカル決勝に登場する。


経験・技術の西沢 パワー白信の杉田
互いにライバル意識

 少年男子シングルスカルは、経験と技術を誇る西沢と、パワーに自信を持つ杉田が、危なげなく予選を突破。3年生の2人は、1ヶ月後の県高校総体で1枚しかない同種目のインター八イ切符を争うため、互いを「ライバル」と呼ぶ。10日のレースは前哨戦となりそうだ。

 西沢は下諏訪中で競技を始め、全国中学選抜大会4位などの実績を持つ。178センチ、62キロと細身だが、この日は効率の良いストロークを続け、3分56秒48でゴール。「背中で水の抵抗を感じる意識を持ち、今日は自分のこぎができた」と納得顔だった。

 杉田は西沢より身長が6センチ低いものの、塩尻中時代にバスケットボールで鍛えた74キロの筋肉質の体を生かし、タイムは予選全6組の中で3番目に速い3分54秒13。ただ、「力まずに水をとらえ、もっとピッチを上げたい」と貪欲(どんよく)だった。

 以前は実力差があった2人だが、今月2日の南信高校総体で西沢が杉田に敗れるなど競り合っているため、県高校総体を控えた今大会への意気込みは並みではない。

 西沢が「自分の限界を試すつもりで自己ベストの3分46秒を更新したい。インターハイに出るために杉田を抜き返したい」と強調すれば、杉田は、予選をトップ通過した全国高校選抜5位の新藤耕平(山梨・富士河口湖高)との対戦も含め「優勝して(大会最優秀クルーに贈られる)小口太郎賞を取りたい」と言い切った。

【写真】
少年男子シングルスカルで準決勝に進出した西沢武尊(下諏訪向陽高)
少年男子シングルスカル 予選D組を1位通過した杉田州広(岡谷南高)


少年女子
県勢トップで 藤森 予選突破

○…少年女子シングルスカルスカル予選を県勢トップタイムの4分23秒00で突破した藤森、全体でも3番目の好タイムを出した2年生は「気温が上がってアップからしっかり汗をかき、気持ち良くこげた。後半もスピードに乗れた」と振り返った。

 1年生の昨夏、友達に誘われて競技を始めたばかり。ただ、冬場に日本協会や全国高体連専門部が集計する、器具を便った漕力測定でそれぞれ全国上位に入るなど将来性豊かだ。「諏訪中時代にバスケットをやっていたから」と161センチ、63キロの持つ体力を説明する。

 県協会強化部長も務めた父、周二氏の指導を受けている。「まだ自分の持ち味もよく分からない(段階)。でも今年はインターハイに出たい」と、粗削りながら努力を重ねる。今大会の目標は「メダル獲得」だ。

【写真】少年女子シングルスカル 予選C組で1位の藤森理恵(東海大三高)



岩本選手高校生を指導
信毎諏訪湖レガッタ訪れ

 諏訪郡下諏訪町漕艇場で九日開幕した第三十二回信毎諏訪湖レガッタ。十日に行われる種目「成年女子シングルスカル」にエントリーした北京五輪代表の岩本亜希子さん(30)=アイリスオーヤマ・諏訪市出身=が初日、会場を訪れて、少年女子舵手付きクオドルプルに出場した県道抜チームを指導した。地元高校の選手たちは一緒にボートに乗って指導を受け、「いつか岩本さんのような選手になりたい」と気持ちを新たにした。【25面参照】

 県選抜チームは、七月の国体北信越ブロック予選に向け、例年六月中旬以降に決まる。しかし、近年県勢が低迷していることや、成長が期待できる二年生の選手が多いことなどから、今年は県ボート協会が早めにチームを結成。岩本さんの出身校の.岡谷南のほか、諏訪清陵と岡谷東の三高校から五人を集め、今月三日に練習を始めた。

 この日、予選レースに出場した県選抜は、七クルー中二位の好発進で、十日の決勝に進出した。

 レース後、選手たちは岩本さんとともにボートに乗り込み、コースの外で練習を開始。岩本さんは「ひとかきを長く漕ぐことを意識して」 「いすに垂直に座らないと、波にオールを取られる。普段の生活でも、座る時は体の片側に体重を掛けたりしないように」と、技術面と日常の心構えなどを助言。選手たちがポジションを交代しながら、三十分ほど湖上で指導を受けた。

 同協会強化部で同チームを指導する平林幸哉さん(40)は「選手たちの動きが大きく変わったと思う。今まで自分たちで気付かなかった点を見直せたからではないか」と手応えを実感。諏訪清陵高二年の栗林紅さんは「岩本さんに指導してもらえるとは思っていなかった」と喜びつつ、「まずは明日の決勝。国体でも、機会を与えてもらった以上はメダルを狙う」と気を引き締めていた。

【写真】「昔段から丁寧に手入れをしてあげると、試合でよく進んでくれるよ」と、県選抜チームにボートの手入れを教える岩本亜希子さん


<2009/5/10付 信濃毎日新聞>

諏訪湖レガッタ開幕
 ボートの第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会は9日、下諏訪漕艇場(千メートル)で2日間の日程で開幕した。両大会合わせて県内外から175クルーがエントリー。初日は男女8種目の予選と敗者復活戦を行った。  成年勢は男子ダブルスカルの全諏訪A(林、両角)と全諏訪B(牛山、小松)が順当に予選を突破。男子シングルスカルで岡谷東高出身の東野英貴(岐阜経済大)も決勝に進んだ。  少年勢は岡谷南高、岡谷東高、諏訪清陵高の選手で編成した女子かじ付きクオドルプルの県選抜(久保田、小口、辻村、栗林、小松)が組1位で通過。男子シングルスカルの杉田州広(岡谷南高)、女子シングルスカルの小口桜子(岡谷東高)藤森理恵(東海大三高)もそれぞれ組1位で準決勝に進んだ。  最終日の10日は午前7時からの準決勝に引き続き、男女22種目の決勝が行われる。成年女子シングルスカルには、北京五輪軽量級ダブルスカルで日本女子過去最高の9位に入った岩本亜希子(アイリスオーヤマ、岡谷南高−早大−日体大大学院出)が2年ぶりに出場する。 【写真】スタートの合図とともに、水しぶきを上げてオールをこぐ選手たち=9日、下諏訪町漕艇場
岩本選手が後輩指導

 ○…北京五輪代表の岩本亜希子選手が、レースの合間に高校生と乗艇し、ふるさとの選手にトップレベルのこぎを教えた。県協会の依頼に応えた即席のボート教室。一緒にオールを握った選手たちは、日本女子第一人者のアドバイスに熱心に耳を傾けた。

 岩本選手は国体を見据えて編成した少年女子かじ付きクオドルプルの県選抜の選手と乗艇。コース近くで30分間ほどかけて丁寧に指導した。全員で20−30本こぐごとに艇を止め、ポイントをアドバイス。全身を大きく使うこぎの手本を見せ、艇のバランスを保つために常に体の軸を意識する大切さを教えた。

 すぐ後ろでこいだ辻村朋子さん(諏訪清陵)は「すごく勉強になった。あこがれの岩本選手のように、大きく力強いこぎを目指したい」。小口桜子さん(岡谷東)も「いい感覚をつかめた。学んだことを生かして明日はメダルを狙う」と大きな刺激を受けたようだった。岩本選手は「今後が楽しみな選手ばかり。明確な目標を持って頑張ってほしい」と激励していた。(宮坂麻里)

【写真】高校生と乗艇した岩本選手(手前)。ふるさとの後輩たちにトップレベルのこぎを数えた=9日、下諏訪町漕艇場


<2009/5/10付 長野日報>

県勢、全国への弾みに
 きょうから信毎諏訪湖レガッタ
 ボートの第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会は9日に開幕。県内外から例年よりやや少ない175艇が出場し、10日まで男女計25種目で競う。県勢は国体や全国高校総体に向け、県外の強豪に挑む。
成年 期待の新戦力 / 少年 男女に好素材

 成年は今年も期待の新社会人に注目。日大時代にインカレ男子エイト優勝などの実績を持つ小松佑介(諏訪清陵高出)が全諏訪の一員として、舵手付きフォアに出場する。地元銀行に就職し、国体の新戦力にもなりうる。

 北京五輪軽量級ダブルスカルで日本女子勢過去最高の総合9位に入った岩本亜希子(アイリスオーヤマ・岡谷南高−早大−日体大大学院出)が、女子シングルスカルにエントリー。招待選手だった一昨年以来の出場となる。8月下旬の世界選手権に向け、若い選手の刺激になるこぎをしたい。

 少年勢は女子シングルスカルの2年生藤森理恵(東海大三高)が面白い。冬場に日本協会が集計する、器具を使った漕力測定で同世代の中で上位に入るなど潜在的な力が高い。3月の全国選抜大会で優勝した大石綾美(愛知・猿投農林高)らとの対戦で経験を積む。

 舵手付きクオドルプルには、選手の実力アップと意識高揚のために編成された「長野選抜」が出場予定。岡谷東、諏訪清陵、岡谷南の3高の3年生1人、2年生3人、1年生コックスでつくる若い布陣で実戦に臨む。

 男子はシングルスカルの杉田州広(岡谷南高)と西沢武尊(下諏訪向陽高)に期待。県内でトップクラスのパワーを持つ杉田と、中学からの経験を生かしたい西沢が、全国選抜大会5位の新藤耕平(山梨・富士河口湖高)らに胸を借りる。


「最後の一漕まで」全力 開会式 レースの健闘誓う

 第32回信毎諏訪湖レガッタと第10回全国ナックルフォア大会の開会式は8日、諏訪郡下諏訪町の総合文化センターで行った。選手ら約200人が出席し、9,10日に同町漕艇場(千メートルコース)で行われるレースでの健闘を誓い合った。

 大会長の青木悟町長は「精いっぱいの競技をして感動を与えてほしい」と激励。選手を代表し、少年男子シングルスカルに出場する杉田州広(岡谷南高3年)が「オアズマンシップにのっとり、最後の一漕までこぎきることを誓う」と宣誓した。

 レースは9日に予選と敗者復活戦、10日に準決勝と決勝を行う。両日とも競技開始は午前7時。

【写真】開会式で選手宣誓する杉田州広(岡谷南高)=下諏訪町総合文化センター


<2009/5/09付 信濃毎日新聞>


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