2003 中部高校選抜大会


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10月17日(金)
 新体制がスタートして初の県外遠征。2週間前の県大会からどこまでレベルアップできたのか? 6年ぶりの全国選抜出場権獲得は? そしておとといからいきなり絶好調(詳細後述)の主将・高木の頂点制覇なるか??などなど興味の尽きないワクワク要素たっぷりの遠征になりそうな予感。(σ(^^)も今年2回目[誰も信じてくれないけど?]の有給休暇っちゅーモノをとって、選手のマイクロバスに便乗して現地入りしました) そんなワケでみんな気合い入ってます!

 それにしても「バスケットボール部」のロゴ入りが、なーんともオシャレな今回の清陵マイクロバス。ちなみに100km/hを超えるとチャイムが鳴っちゃう年代物(昭和末期製造)なのでス。中央道はチャイムを鳴らさず安全運転のAJセンセイ。それでも予定よりカナーリ早い時間に愛知池到着。おかげで艇を積んだトレーラー(担当:諏訪重機運輸)に待ちぼうけ食わされるハメに・・・。
 11時過ぎにトレーラ到着。とりあえず積み荷を降ろして一区切りついたところで昼食。午後は時間がたーーーっぷりあるので、リギング後はクルーごとにフリーメニューで思い思いの調整。
 実は昨年のこの大会で、ブイに引っかけたクオドのオールが折れるアクシデントがあって「まさか今年はそういうコトはないよね」と思っていた矢先に・・・やっぱり事件発生!!
 岸からビデオを撮っていた河西けんぴーが「あ"ーーーっっ!」と叫んでいるので、指差す方向を見ると・・・転覆したシングルの横に海ボウズ・・・もとい、我らがキャプテンのボウズ頭が水面からポッカリと・・・(笑)←っって笑い事ぢゃないゾ
 旭丘高の青山センセイ達がすぐに救助艇を出して下さり、幸いにも大事に至りませんでした。救助された後にメガネが落水してしまった事を除いては・・・。 青山さんに言われて知ったんですが、この時期の愛知池って意外と冷たいんですねー。改めて迅速な対応に感謝、感謝デス。

というわけで、メガネを失った慎也くんは早々に練習を切り上げ、笠原先生とともにメガネ探しの旅に。こんな大ボケかましといて優勝なんてしちゃった日にゃぁ・・・とんだ笑い話になるだろうなぁ、まぢで(笑)。

 他のクルーは、男子ダブルの「ねぢれオール(さすがわCONCEPT II!)」に手こずった以外は順調。男子クオドはフォワードの滑りが昨日よりもイイ感じで、コレだけなら他のどこにも見劣りしないだろうなぁ、というのは自画自賛(かな?)。あとは肝心のフネを動かす部分=ドライヴでもっとロスなく一体感が出せれば、決勝(たぶんこれが全国切符のボーダーラインと予想してます)圏内かなぁ、といった感触。まだまだ荒削りな部分をたくさん持ってる今年の男子クオドだけど、今の時期はこれぐらいの完成度でいいかなーと思うし、このレベルで全国切符をゲットできるくらいの余裕が欲しい、というのがコーチの思惑だったりして(笑)。とにかくクルーには今までやってきたことに自信を持ってレースに臨んでほしいっすね。
 女子クオドもAクルーはだいぶ安定してきた感じ(期待のパワー系・みきてぃのハイト差が諸悪の根元だった説、急浮上)。時間に縛られずに落ち着いてリギングも乗艇もできたので、遠征が初めての1年生も、それほど戸惑うこともなかったみたい。

 同じ練習の時間帯で目に付いた他校クルーとしてはですね・・・、まず何と言っても沼津東の女子クオドには目を奪われてしまいましたヨ。一体感といいドライブの強さといい、静岡県予選の結果を「なるほどー」と思わせる艇の動き。スバラシカッタです。今日見た中では一番かも。 沼津東と言えば男子も県予選で好タイムをマークしていて、優勝候補の呼び声高い小浜水産と互角なのでは?というのが僕の勝手な予想。ちょっとだけ練習しているのも見たけれど、果たして「現時点の清陵より格上」との予想どおり、かなり手強そう。しかしそれより気になったのが、同じ静岡の浜松湖南。スタンコックスのフィリッピで、漕ぎはコンパクトでムダが少なく、4人が良くまとまっているというのが第1印象。完成度という点で今の清陵とはまったく対照的。明日の予選でも対戦するだけにマークは必至。あと個人的に気になるのは大沢野工と旭丘だが、こちらは本日確認できずじまい。
 女子クオドは加茂、八百津ら岐阜勢の動きが良い反面、この夏の覇者・八尾がどーもパっとしない感じデスね。全体としても女子は東海ブロックのレベルが高そうな予感。 北信越は美方と新潟南が良さそうだけど東海勢の方がレベル高そうかな。清陵のAクルーがこれにどこまで迫れるかに期待。Bクルーは客観的に見て「とにかく2日目に駒を進めること」が目標になりそう。2クルーしか落ちないとなると、競り合う相手は小松か新潟南Bあたりかな?

 そんなこんなで16時前に練習を終えて宿舎へ移動。今回は(前科持ちの)「○色園」はやめました。豊田市内のビジネスホテル。(ここです)初日はご飯お代わりを遠慮したシャイなヤツが多く、もの足りない夕食だった様子。あと女子風呂が狭ーいというウワサ。まあサラリーマン相手のビジネスホテルだからねー。しょうがないねー。ちなみに今回は新潟県選手団と同宿でした。

 夜のミーティングでは、明日のスケジュールを確認。レースは午後からだけど、全員で朝のうちに会場に移動して、午前中は軽く乗艇してもOKとした。レースプランについてはクルーごとに別途相談してもらうことにして全体ミーティングは手短に終了。  女子クオドのBクルーは、対戦相手に不安があるようで、クルーミーティングでレースに臨む意識をもう一度確認。とにかく彼女たちの目標は2日目まで勝ち残ること。おそらくライバルは小松か新潟南のBクルー。予選タイムを出して自信をつけたいので一発目から手抜きナシの真剣勝負を念押し。あとは相手との力の差に気持ちで負けず自分たちの漕ぎに集中するしかない。

まとめ:とりあえず、主将の「沈」以外は平穏無事に遠征初日が終わりました。明日からのレースが楽しみ。良い子は早く寝ましょ☆Zzz..(_ _..


10月18日(土)
 最近の愛知県ボ主催のレースは「初日は昼過ぎからレース開始」のパターンが多い。朝の時間に余裕があるので、昨日の打ち合わせ通り各クルーとも確認程度の軽い乗艇を行った。今日も米野木方向からの軽い順風。そういえばこのスタート方向での開催になってからレースもずいぶんスムーズに消化できるようになったよね。(93年とか悲惨だったもんなぁ・・・それももう10年前なのかぁ・・・って歳がバレるゼ:笑)

 昨日はとんだハプニングで練習どころではなくなってしまったT主将も、「とりあえず借りたメガネ」でコースの感触を確認。

以下、クルーごとに本日の予選・敗復レース経過をまとめておきまするるる。


男子シングルスカル・高木
男子シングルスカル 予選A組(2/6あがり)
二俣高    <平野> (静岡2) 3 1'48"59 3'40"86
東郷高    <菅沢> (愛知2) 6 1'50"22 3'51"29
津高A    <杉野> (三重1) 5 1'49"87 3'49"83
諏訪清陵高  <高木> (長野1) 1 1'51"89 3'39"01 ⇒準決勝へ 
大沢野工業高A<山本> (富山1) 2 1'47"36 3'39"96 ⇒準決勝へ 
美方高    <澤田> (福井2) 4 1'49"61 3'45"05
ここではまだ最下位でっす   これまでのレースでは、前半で無理にリードを奪おうとして必死になって、後半で失速するパターンが多かった高木。実は・・・ただいま絶好調なのデス。3日前のトライアルで「気持ちに余裕を持った前半」の感覚を掴んで好タイムをマーク。(同じく後半を得意とするA倉くん曰く「1000mではもう勝てません・・・」←それわ2000mなら負けないってコト?らしい) もともと体力はズバ抜けていただけに、レース運びの感覚がつかめたとなればオニに金棒状態。あとは本番で、トライアルの良いイメージを表現して、「勝ちパターン」を実証するだけだ。

 予選は相手の実力がよく分からないので、あらかじめ決めていたとおり「300m-500mで落ち着いたリズムを作ること」をポイントとした。あくまでも自分の漕ぎに集中して「勝ちパターン」に持ち込む作戦である。しかしスタートから周囲が予想以上に積極的な飛び出しを見せ、高木はなーんと500mで最下位。岸の応援団も「おいおい、ダイジョウブかよ?」と心配顔だが、漕ぎは落ち着いているし自分のペースをしっかり守っている・・・ようにも見えるけど、ホントにそうなのか判断しかねるところが彼らしいところ(笑)。それにしても500mでトップと水の開く展開ってのはさすがに厳しいよなー?と僕も半信半疑。
・・・という心配をあっさり吹き飛ばしてくれちゃった彼なのです。 中間点過ぎから猛然とレートを上げて追撃開始。やっぱり「予定通り」の前半だったのね。中盤の苦しいところでこれだけの強く漕げるのは、その実力を知っている者が見ても驚異的。先行するクルーを次々に抜き去って、最後はトップを快漕する大沢野工まで逆転してトップでゴール。後半4.8秒のペースアップというワケの分からないペース配分も驚きだったが、フタを開けてみれば総合タイムも1位(しかも大学生も含めて)。それでも「前半ちょっとペースがつかめなくて、なんか抑えすぎちゃいました」というのだから、大したヤツだすよ・・・まぢで。


男子ダブルスカル・仁科&みや

男子ダブルスカル 予選B組(2/6あがり)
恵那高    (岐阜2) 2 1'42"87 3'29"41 ⇒準決勝へ 
諏訪清陵高  (長野2) 6 1'53"66 3'54"18
大沢野工業高 (富山1) 1 1'41"68 3'27"51 ⇒準決勝へ
東郷高    (愛知1) 5 1'44"45 3'37"61
天竜林業高  (静岡1) 3 1'43"18 3'32"26
若狭高    (福井2) 4 1'45"04 3'34"08
M2X:仁科・宮坂   初の県外レースとなるみやが頭を真っ白にしないで落ち着いて漕げるかなー?が最大のポイント。非常に上手い2人なのだが、パワー不足なので、タイム的には予選突破は厳しいと見るが、自己ベストを更新して自信につなげたい。(まずは3分50秒くらいを!)
 今日はスタートから落ち着いて漕げている。コンスタントも、やや不安定ながらしっかりと落ち着いて押している。それでも力の差で先行クルーとは水の開く展開。後半も踏ん張ったが、ペースダウンしてしまい目標の40秒台に届かず残念。まずは後半踏ん張って2分を切ることが次(敗復)への課題だす。

男子ダブルスカル 敗復D組(3/6あがり)
諏訪清陵高  (長野2) 6 1'54"91 3'53"94
八尾高    (富山2) 5 1'52"27 3'47"03
新潟南高   (新潟2) 3 1'45"15 3'36"97 ⇒準決勝へ
沼津工業高  (静岡2) 1 1'46"64 3'33"20 ⇒準決勝へ
阿賀黎明高  (新潟1) 2 1'45"37 3'35"10 ⇒準決勝へ
七尾高    (石川2) 4 1'49"99 3'45"60
 同じ日に行われる敗復。予選よりもタイム的に近い相手とのレースになるはずなので、競り合う感覚の中でタイムを狙いたい。前半は八尾と水の開かない位置で粘るも、後半はやはり力不足が出てしまった。それでもなんとか目標の後半2分カットを達成。岸で応援する男子クオドの面々曰く「俺達より断然上手いのに・・・」。同じチームの仲間がそれぞれのクルーで持ち味を出してレースに臨む。結果は勝ったり負けたりシビアな世界だけど、こういう中でチームとしてお互いの良い部分を認め、励まし合うキモチが感じられてちょっと嬉しくなった今日の一コマでした。

 2日目には残れなかったけど、仁科&みやダブルも強豪の集うこの大会で得たものは大きいと思うので、へこたれないでこれからもがんばりましょ! とりあえずレースおつかれさん。明日はサポートもよろしゅうたのんまっせ。

女子舵手付きクオドルプル

女子舵手付きクオドルプル 予選B組(2/5あがり)
諏訪清陵高B (長野2) 5 1'58"44 4'01"10
猿投農林高A (愛知1) 4 1'51"34 3'47"00
美方高    (福井1) 1 1'48"25 3'40"22 ⇒準決勝へ
加茂高    (岐阜1) 2 1'48"91 3'40"67 ⇒準決勝へ
二俣高    (静岡2) 3 1'50"71 3'42"79
W4X+  Bクルーの相手はいずれも強豪。レース経験の少ない1年生は、その差を肌で感じることだろう。ラスト(いわゆる2軍)クルーとはいうものの、諏訪湖では、昨年のクルーを上回るタイムをマークしているので、清陵としては女子のレベルは底上げされている。この大会に臨む一つのポイントはこのBクルーが愛知池で3分台を出せるかどうか、だと思っている。
 スタートから他艇に水を開けられるが、予定通り「自分たちのベスト」を目指して力漕。中間点を2分切って通過。後半も粘って4分1秒でゴール。本人達にとっては予想以上の好タイムだったらしく驚いていたが、怪我でブランクのあった選手も含めて、よくまとまっていた。敗復に向けて体力に不安を感じる選手もいる。しかし条件は相手と同じ。次のレースがこのクルーの勝負所になる。

女子舵手付きクオドルプル 予選C組(2/4あがり)
新潟南高B  (新潟2) 4 1'57"43 4'00"73    
諏訪清陵高A (長野1) 2 1'53"52 3'49"83 ⇒準決勝へ 
八尾高    (富山1) 3 1'56"56 3'52"11    
八百津高   (岐阜2) 1 1'48"60 3'42"20 ⇒準決勝へ 
W4X+  Aクルーは4艇レースの最終組。昨日の練習を見る限りでは八百津は格上と予想。よく分からへんのが八尾。体格では明らかに清陵より逞しいのだが、「今夏の覇者」の風格はない。もちろん強豪も代替わりするし「常勝」であり続けることは大変なのだが、それにしても今回の八尾は、それほど脅威ではないかも?という気がする。(もちろん今だけかもしれないけどね)あとは選手が相手の名前に負けずに思い切ってチャレンジするだけだ。

 レース前からストロークペアの1年生はキンチョーしまくりモード。それでもスタートから、なかなかの飛び出しを見せて八百津をぴったりとマークして2位をキープ。リズムも悪くない。どうやら今日はミキティの「脚」が使えているようだ。後半もタイム落ちを3秒以下に抑えて目標の50秒を切った。これはクルーにとって大きな自信になったようだ。2年生にとっても予選通過は初めての経験。諏訪湖のトライアルでは自ら課した目標タイムに届かず、[サイクスをゲットできずに]悔しさ一杯だったクルー。しかしこのレースで再び勢いに乗れそうだ。

女子舵手付きクオドルプル 敗復E組(3/4あがり)
諏訪清陵高B (長野2) 4 2'01"72 4'06"93
猿投農林高A (愛知1) 1 1'54"58 3'49"83 ⇒準決勝へ
猿投農林高B (愛知2) 2 1'56"10 3'50"20 ⇒準決勝へ
新潟南高B  (新潟2) 3 1'58"71 4'01"32 ⇒準決勝へ
W4X+  敗復まわりとなったBクルーはここが勝負どころ。猿投農林の2クルーは3'50"を余裕で切る力があるだけに、徹底マークは新潟南のBクルー。予選タイムの差はわずかに0.3秒。この勝負、気持ちの持ち方が重要になるだろう。
 スタートは猿投A,Bを追って新潟南がリード。清陵はやや出遅れるが相手の気迫に臆することなくコンスタントでぴったり相手についている。「勝つぞ」という意気込みは充分。500mを新潟南と1艇身弱の差で通過。しかしここから2レース目の疲れが見え始める。ハンドルのコントロールがおぼつかなくなったのだろう。600m過ぎ、痛恨のミスオールで失速してしまい、新潟南に水を開けられてしまう。必死に立て直して追いかけるが差はなかなか縮まらない。結局5秒差の4位でゴール。ミスオールを悔やんで涙を浮かべた選手もいたが、今はこれも大事な経験。次につなげるんだという気持ちがあれば、決して恥ずかしがるようなミスではない。
 目標の準決勝に届かず肩を落とすメンバーだったが、セカンドクルーでありながら昨年のクルーと互角の艇速を出すなど成果はあった。Bクルーの頑張りも着実にチームのレベルアップにつながっているという自信を持って来シーズンに向けて気持ちを切り替えてほしいものだ。

男子舵手付きクオドルプル

男子舵手付きクオドルプル 予選A組(2/6あがり)
小松高    (石川2) 4 1'40"40 3'26"15    
新潟高    (新潟2) 5 1'43"97 3'31"65    
宮川高    (三重1) 6 1'58"68 4'05"15    
諏訪清陵高  (長野1) 2 1'36"54 3'15"70 ⇒準決勝へ 
大沢野工業高 (富山1) 3 1'37"56 3'20"42    
浜松湖南高  (静岡2) 1 1'35"13 3'12"45 ⇒準決勝へ 
M4X+   コーチから見れば「今まで見た中で一番ポテンシャルを感じる」男子クオドなのだが、実は女子クオドと同様、予選を一発でクリアした経験を持つ選手がいない。おまけに2年生なのに漕歴4ヶ月弱という期待の新人を乗せてるんです!実は(笑)。それでもなんとか一発で勝負を決めておきたい予選である。選手たちは富山1位の大沢野工が気になるようだ。でも僕としては「浜松湖南が要注意」である。案の定スタートから、コンパクトな漕ぎで飛び出したのが湖南。荒々しいが清陵もこれになんとか食らいついている。大沢野工には若干リードか?しかし後半まで気は抜けない。湖南を追って攻める気持ちがあれば大丈夫なはず・・・しかしトップコックスでのレース経験がないコックス・将軍がメロメロ状態だったらしく、勝負所のイベントをまったく決められないままゴール。最後は体力差で大沢野を突き放して2位を確保したものの、前半善戦した湖南には差を広げられてしまった。ラストスパートもタイミングを逸し、漕手はカンペキに不完全燃焼。経験が少ないとはいえ、少なくとも競り合いの勝負所ではコックスがキメてもらわなければ、次の準決勝が厳しくなる。準決勝は最悪のケースも想定してポイントを再確認しておく必要がありそうだ。

 男子クオドの他の組も予想通りのハイレベル。小浜がいきなり一桁出したかと思えば、手強いと読んでいた沼津東を旭丘が抑えてトップ通過。結局清陵は予選タイムで総合5位。まあ、ある意味順当だけど、もう少し上位に入りたかったなぁ・・・ってのは贅沢だよね、やっぱり(笑)。

ヒビはいってるよ おまけ:予選の後、期待の新人(?)I波選手のオールに亀裂を発見。どうやら先日のシートレースで見通し板のポールにぶつけた時にやっちゃった可能性が高い。いつ折れてもおかしくない状況だったのね・・・慌てて予備オールに交換しましたとさ。

以上の結果、清陵勢は5クルー中3クルーが予選突破。敗復に回った2クルーは残念ながら勝ち上がることはできなかった。それでも昨年に比べれば2年生はメンタル・フィジカルともタフになったし、1年生(今回は女子しかいませんが)もレースごとにめざましい成長を見せていて頼もしい限り。明日はクオドが男女ともに決勝進出をかけた正念場。T主将は名誉挽回の優勝めざした戦いになる。勝機は充分。クルーを信じて臨むべし。あ、それから応援メールをいっぱい送り続ける1年男子のみんな、ほんとにありがと!

夕食です
本日の一コマ:ディナーです


10月19日(日)
 昨日とは打って変わって早朝(とはいっても8時だけどね)からのレース。シングルスカルの高木は、先に宿舎を出発。朝食は新潟チームとの入れ替わりでやや混み合ったものの、手早く済ませて宿舎を出発した。昨年とは明らかに違う「いけるぞ」という雰囲気で2日目に臨む3クルーに期待。
男子シングルスカル・高木
男子シングルスカル 準決勝F組(3/6あがり)
八百津高   <溝口> (岐阜2) 6 1'56"69 3'56"18    
新潟南高   <山口> (新潟1) 4 1'53"59 3'52"34    
天竜林業高  <渥美> (静岡1) 2 1'51"97 3'47"79 ⇒決勝へ 
諏訪清陵高  <高木> (長野1) 1 1'49"98 3'45"48 ⇒決勝へ 
旭丘高    <鈴木> (愛知1) 3 1'49"12 3'50"42 ⇒決勝へ 
津高A    <杉野> (三重1) 5 1'52"32 3'53"41 
M1X:高木慎也選手  油断はできないが、昨日の反省点を確認しながら決勝のイメージづくり。前半は「相手についていく」ことに集中。準決勝では、旭丘の1年生・鈴木選手が飛び出しをはかるが、これを追って半艇身差で500mを通過。これなら余裕のある展開だ。
 余力を残している後半は、決勝をイメージしつつペースを上げると、あっさりとトップ奪取。「今日も後半は頑張ったの?」「まだ本気じゃないっすよ」まぢですか?(笑)
もう一組の準決勝は、期待の大型新人(?)小松高・荏畑選手と、予選で素晴らしいスピードを見せた大沢野工・山本選手が勝ち上がり、北信越3クルー、東海3クルーの顔合わせになった。全国選抜の出場枠は各ブロック2クルーと、ワイルドカードで1クルー。要するに最下位にならなければOK。今回のレース内容からすればよほどのことがない限り全国切符は問題ないはず。(でも彼の場合、優勝か最下位かどちらかしかない、って気がするのは僕だけ?:笑)
本人はやる気十分。その集中をキープしてね。

男子シングルスカル 決勝H組
旭丘高    <鈴木> (愛知1) 5 1'50"91 3'46"12
大沢野工業高A<山本> (富山1) 2 1'49"37 3'43"16
諏訪清陵高  <高木> (長野1) 1 1'52"01 3'41"49
小松高    <荏畑> (石川1) 3 1'52"16 3'45"51
二俣高    <平野> (静岡2) 6 1'53"69 3'46"92
天竜林業高  <渥美> (静岡1) 4 1'52"34 3'45"90
 いよいよ期待の決勝。実力ある選手は、この舞台で予選以上のパフォーマンスを見せてくる。準決タイム2位の高木は3レーン。おそらく1,2レーンは前半奪取で攻めてくるだろうし、準決で好タイムをマークした1年生・荏畑選手の追い上げも要注意。
 スタートは横一線。ここから予想通り2レーン、1レーンが前に出た。高木のレートもいつもより高め。先行する隣の大沢野工にぴったり食いついて、水を開けさせないように落ち着いた漕ぎをキープしている。500mは後続と僅差ながら飛び出した1,2レーンを追って3位通過。予選の課題を見事に修正した思い通りの展開だ。
 そして高いレートでどこまで余裕を残しているかが気になる後半である。しかしそんな応援団の心配はまったく無用であった。600m過ぎから猛然とペースアップ。みるみる1レーンの旭丘・鈴木選手を抜き去り、大沢野工・山本選手を追い上げる。当然相手もこの追い上げは予想しているはず。抜かせまいと必死のスパートだ。が、勢いに乗った高木はぐんぐんレートが上がる。ラスト150mで並ぶと、そのまま一気に勝負を決めた。前半の1艇身差を逆に1艇身つけて逆転。トップでゴールに飛び込んだ。

M1X:高木慎也選手
M1X:高木慎也選手
M1X:高木慎也選手

 実は17回を数えるこの大会で、清陵クルーの優勝は初めて。過去、全国大会で上位に入賞した先輩達さえ為し得なかった快挙を見事な強さで勝ち取った。おめでとう!

女子舵手付きクオドルプル

女子舵手付きクオドルプル 準決勝G組(3/6あがり)
八尾高    (富山1) 5 1'56"30 3'53"58
二俣高    (静岡2) 3 1'51"72 3'45"62 ⇒決勝へ 
加茂高    (岐阜1) 1 1'49"27 3'40"92 ⇒決勝へ 
美方高    (福井1) 2 1'49"00 3'42"05 ⇒決勝へ 
諏訪清陵高A (長野1) 4 1'52"54 3'50"82
小浜水産高  (福井2) 6 1'56"83 3'55"84
W4X+  高木の優勝は、同じチームの雰囲気に影響する。同じ練習をこなす仲間が勝てば「自分たちも」という気持ちになる。
予選タイムからすれば、厳しい戦いの予想される女子クオドの準決勝。マークは二俣。敗復まわりだが、タイムは清陵よりもずっと速い。ここに勝つことが決勝進出の最低条件のはずだ。 スタートから選手たちの意気込みを感じる。まとまりのある二俣によく付いている。前半はトップとも水の開かないスピード。500mで二俣とはキャンバス差。持ちタイムからすれば上々の展開だ。後半も思い切って攻めたいところ。ここから1ストロークのボリュームが徐々に下がってくる。フィニッシュの押し切りが甘くレートだけが高い。もともと後半も大きく崩れるタイプではないが、さすがに準決勝のレベルは高く、じわじわと引き離されていく。結局3位と2艇身差のゴール。決勝まであと5秒。
しかし桟橋に戻ってきたクルーを待っていたのは「北信越代表決定戦を行う」との知らせ。準決勝1組目で東海勢3クルーが決勝に進出し、結局、北信越勢の決勝進出が美方高1クルーだけという状況。このため女子シングルスカルと同じく決定戦が実施されることになったのだ。準決勝1組目は順当なら新潟南Aと予想していただけに、個人的には意外な結果。まさか同じ宿舎のチームとこんな形で対戦することになるとは・・・。

 決定戦実施のアナウンスを聞いて、俄然やる気の女子クオドのAクルー。大会前は「もうキンチョーしまくりデスよぉ〜」と言っていた1年生も「チャンスですよ。やりますよぉ!」と気合い充分。この2日間だけで大きく成長した感がある。やはり本番レースは最高のレベルアップの場だね。

女子舵手付きクオドルプル 北信越代表決定戦
新潟南高B  (新潟2) 5 2'01"09 4'06"33
諏訪清陵高A (長野1) 2 1'56"79 3'58"26
八尾高    (富山1) 4 1'59"45 4'00"97
新潟南高A  (新潟1) 1 1'55"40 3'57"15
小浜水産高  (福井2) 3 1'56"44 3'58"88
W4X+  北信越代表決定戦は準決勝で勝ち上がれなかった4クルーが対戦。1位が全国選抜の出場権を得る。(決勝進出の東海勢の中にはこの権利が得られないクルーが出るかと思うと、ちょっと複雑な心境でもある)実力的には新潟南Aが一歩リードだとは思うものの、この大会、清陵クルーも見違えるほど逞しさを増した。準決勝のタイム差は1秒。これは直接対決すれば充分にチャンスありと選手もやる気満々だ。
 一つ残念なのは、事前にこういうケースをコーチとして想定できなかったこと。(今回サイクス艇を使える状況で、あえてスタンコックスのデルタ艇を選んだのは、クルーの課題を考えての判断ではあったのだが・・・) 見方を変えれば、クルーが予想を裏切る素晴らしい成長を見せてくれた、ということでもあるが、やはり15年前のデルタ艇でこのチャンスに挑むのは、さすがにちょっと厳しい気もする。まあじたばたしても仕方ない。選手達も「この艇でも勝てるってことを見せつけるんだ」という気持ちになってくれたのがとてもありがたかった。その気持ちがあれば、きっといいレースができる。


桟橋にて
決定戦は男子クオド決勝の後に実施されることになった。出艇する桟橋で、ちょうど決勝レースを終えた男子クオドと一緒になる。「決勝お疲れさま」「決定戦がんばれよ」そんな思いが交錯する桟橋。
 やる気満々とはいってもこの大会3レース目。みんな疲れはピークのはず。どこまで食らいつけるか? スタートから予想通り新潟南Aが積極的に前に出ようとする。清陵もぴったりと追漕。展開としては良い形だ。しかし小浜水産の1年生クルーもタフなスタミナで予想以上の大健闘。清陵とほぼ並んでいる。ここは焦らずに前を追いたい。
500mでトップ・新潟南と半艇身。小浜水産とは横一線。準決勝ではじわじわ後退したが、今回は選手の目の色が違った。ボリュームは決して大きくないが4人が必至に追い上げる気迫は充分。じわじわと艇差が詰まる。新潟南の粘りも素晴らしく、完全に捉えきることができない。半艇身差のままゴールへ。そしてそのままフィニッシュ。苦しい後半でわずかに差を詰めたものの全国切符には届かず。しかし競り合った小浜を僅差でかわし2位でゴール。得るものは大きかった。

男子舵手付きクオドルプル

男子舵手付きクオドルプル 準決勝F組(3/6あがり)
小松高      (石川2) 6 1'44"09 3'31"93
若狭高      (福井2) 4 1'35"53 3'18"28
浜松湖南高    (静岡2) 2 1'37"08 3'16"47 ⇒決勝へ
小浜水産高    (福井1) 1 1'34"98 3'14"85 ⇒決勝へ
諏訪清陵高    (長野1) 3 1'36"69 3'17"54 ⇒決勝へ
猿投農林高    (愛知2) 5 1'40"89 3'27"27
M4X+  予選タイムでは3番目なので順当に行けば決勝進出、と思いたいところだが、昨年はそれで痛い目に遭っている。今回も敗復まわりながら予選で3分10秒台を出している若狭には要注意だろう。気持ちとしては積極的にトップを狙って攻めるロウイングを!という意気込みで臨む。
 スタートから小浜が飛び出すが、昨日清陵が敗れた浜松湖南とは今日は互角以上の艇速だ。しかしマークする若狭も積極的なペースで並んでいる。気の抜けない真剣勝負だ。500mは小浜が力強いドライブでトップ。若狭、清陵、湖南が僅差の争いで、やはり決勝進出をかけたボーダーラインの争いが熾烈を極めている。ここから湖南が小浜を追って前に出る。清陵と若狭が横一線。コースのブイがグニャグニャ(これだから縦張りはキライ^^;;)なのでどちらがリードしているのか全然分からない。余談だけど自転車伴走も「禁止」なので、頼るは自分の「脚」のみである(笑)。
さて肝心の勝負所800m。実はここで漕歴4ヶ月のI選手が思いっっっ切りミスオール。一瞬、艇が止まるも・・・なんとかリカバリー、そのまま必死のラストスパートへ。幸い若狭との差は開かず、ラストは力で押し切ってゴール。唯一まともにブイが揃っている判定ラインには、一瞬速く清陵艇が飛び込んだように見えたが・・・・。
 ゴール近くで見ていた関係者にも同じように見えたらしいので、なんとか3位に滑り込んだようだ。予想通りの厳しいレースだった。昨年の教訓とクルーの集中力がなければゼッタイにクリアできなかったに違いない。若狭へのマークは作戦として間違っていなかったし、トップを狙う意識付けも良かったと思う。

 しかしクルーはやや気落ちした表情で桟橋に戻ってきた。ちょうど岸に着けたところでレース結果が・・・「3着、5レーン。諏訪清陵高校・・・」のアナウンスにクルーの喜びが大爆発。(ちょうど隣に着けた若狭高クルーがビックリしてましたけど) 僅差のゴールで、実は将軍もどちらが勝ったのか分からなかったらしい。(まあ馴れないトップコックスってコトもあるしね。ゆるしてあげやう)
 準決勝の2組目では東海2クルーと北信越1クルーが勝ち上がり、この時点で決勝進出全クルーの全国切符が確定した。当初の予想通り、この決勝に勝ち上がることがボーダーラインだったわけだ。そしてそのラインは予想以上のハイレベルであった。

男子舵手付きクオドルプル 決勝H組
大沢野工業高 (富山1) 6 1'39"21 3'23"36
浜松湖南高    (静岡2) 3 1'37"66 3'15"49
小浜水産高    (福井1) 1 1'35"07 3'13"06
沼津東高     (静岡1) 4 1'37"03 3'16"02
旭丘高      (愛知1) 2 1'36"19 3'13"75
諏訪清陵高    (長野1) 5 1'38"32 3'19"45
M4X+ 「全国大会への出場権獲得」というプレッシャーから解放された決勝。もう失うものはないので思い切り攻めるゾウ。小浜に水を開けさせなければ、東海の強豪を崩すチャンスも生まれると信じて。
 スタートは大沢野工をのぞく5クルーが横一線。300mまでは小浜、旭丘と並んでトップ争いを演じた清陵だが、漕ぎの一体感とエントリーでのロス(ネガティブな力)が大きい。力では負けている気がしないのだが、差がじわじわと広がる。後半も思い切り良く漕げている。しかし2レース目の疲れからか丁寧なハンドルワークができずロスがさらに大きくなっているようだ。トップは小浜水産、そこに旭丘が見事な追い上げで迫る。3,4位は沼津東、浜松湖南が静岡対決の様相。清陵はここからやや遅れた形だ。
 ゴールではトップと2艇身半。4位の沼津東にも若干水が開いてしまい、辛うじて3分20秒を切るタイムで5位。タイムは、順風が収まったこともあり、まずまずだったと思う。クルーも「今回のレースの中では一番思い切り漕げた」という通り全力を尽くした。しかしライバル達の完成度は高く、上位入賞には届かなかったのも事実。それでも男子5人乗りでは94年度以来の全国選抜出場を決めた。今回は本当におめでとう&おつかれさん。

大会を終えて
 昨年に引き続いて、今年も多くの選手でこの大会に臨むことができた。今シーズン全国の舞台を経験した2年生が多く、昨年に比べて精神的な逞しさを感じさせるクルーが多かったのが大きな収穫だった。

 男子は3クルーが出場し2クルーが決勝進出を果たし、ともに目標であった全国大会の出場権を得た。特にシングルスカルの高木は、清陵としてはこの大会初の優勝。身長は高くないが抜群の筋力を、素晴らしい後半の強さに活かして他クルーを圧倒。漕ぎはまだまだ力任せだが、「強く漕ぐ」という基本の大切さを改めて認識させられた。男子クオドは、体力的には今夏のインターハイクルーにも遜色ないレベル。オール2年生の編成ではあるが、この夏にひょっこり(?)入部した期待の新人を乗せることとなった。しかも抜群のリズム感でインターハイクルーを支えた河西をシートレースで破るなど厳しい競争を経て選ばれたクルーは、厳しいレースの中でその強さをきっちりと発揮してくれた。勝負所の準決勝は、昨年のクルーにはなかった逞しさが勝負を決めた。
 ダブルスカルは、パワー不足を露呈してしまったが、同じチームの仲間として、他クルーが参考にすべきテクニックのヒントをたくさん持ったクルーである。その取り組みがチーム全体のレベルアップにもきっと貢献しているはずだ。
 清陵の男子は体力的には全国でも十二分に競えるレベルになってきた。この冬でもう一伸びさせる意欲と、艇を感じるセンスを磨いて来シーズンにつなげたい。

ウドです  女子のクオド2艇が編成できる人数は、清陵としては過去最大規模。全体の底上げ(Bクルーでも3分台の出せるレベル)と、トップクルーが全国出場権を争える艇速を出すことを目標としたが、いずれも健闘してくれた。ともに1年生を2人ずつ乗せた教育的な意味でもバランスの良い編成となったこともあり、特に大会を通じて1年生が大きく成長したことは特筆できる。Bクルーは悔しい初日敗退となってしまったが、艇速は昨年のクルーと互角以上のものを発揮した。敗復のミスオールも貴重な経験、きっと次につながるはずだ。Aクルーも予想を上回るタイムで予選を一発クリア。八尾などが思ったほど伸びてこなかったこともあるが、全国切符まであと1秒まで追い上げたことは、次への意欲と自信になる。

昨年のコメントでは、経験の少なさと、そこから来る気持ちの甘さについて触れたが、今年は、今までの課題を克服し、かつての全国舞台を前提としたより高レベルでの「楽しみ」を目指す体制が少しずつではあるが、形になってきている気がする。
一方で、大所帯がゆえの難しさも見え隠れしていて、これをしっかりと自分たちで改善していくことが、これから求められることだろう。
チームを作るのはセンセイでもコーチでもない。結局自分たちが動かなければ何も変わらない。今回は「上々気流」の清陵端艇部の勢いを感じることができたが、もっともっと楽しいボートを目指せるはず。そのためにすべきことを、レースシーズンを終える今、みんなでしっかりと話し合い、考えていってほしい。

今は、目標とするスタートラインに立ったばかり。本当の意味でチーム力を問われるのはこれからだ。


この特集は,がんばるぞう@今年2回目の有給休暇? がお届けしました
(この特集はおわり)


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