南高を追う立場で迎えた今年度。シーズンインを告げる、諏訪湖ロングレースで幕を開けた。が、各種目とも県のトップレベルには程遠く、殊にシェルでは、南高のナックルと競うという恐ろしいレースを演じた。重苦しい雰囲気の支配する中、諏訪湖レガッタを迎えた。
信毎諏訪湖レガッタ(5月12,13日) |
男子シェルフォア |
予選敗復 3位
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男子シングルスカル |
決勝 6位 河西
準決勝 5位 藤森
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2年生は男女ともクルーさえ組めない状態であったが、男子についてはSS藤森が、ナックルに乗り換え、間もなく迎えたのが春季大会である。この大会は、インターハイ予選に向けての実力差を知る上でも重要な意味を持っている。
春季大会(5月27日) |
男子シェルフォア |
2位 3'47"36
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男子シングルスカル |
3位 河西 4'14"45
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男子ナックルフォア |
4位 4'11"51
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南高との差は歴然としており、狂ったように練習する道が、我々に残された最後の唯一の道であった。インターハイ予選は予定通り1週間後に行われた。
インターハイ県予選会 6月3日) |
男子シェルフォア |
2位 3'47"04
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男子シングルスカル |
3位 河西 4'12"63
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男子ナックルフォア |
4位 4'13"87
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これでインターハイへの道は絶たれた。しかし、すぐに中日本レガッタを迎えた。
中日本レガッタ(6月9,10日・愛知池) |
男子シェルフォア |
予選敗復 4位
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男子シングルスカル |
2次敗復 4位 河西
予選敗復 4位 藤森
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雨は狂ったように降り続き、風は猛烈に吹き荒れ、水面には白波が牙をむいており、コンディションは最悪であった。その上、それまでの少雨のために、赤土が泥となって露出しており、文字通り泥だらけとなって、凄惨な様相であった。
このあと諏訪湖で北信越大会が行われたが諏訪湖独特の南東の風に妨げられ、途中中止ということで、わけのわからないまま終わった。
やはり、今年のクルーは練習量の差が、レースにも出たのだと思う。絶対量の不足が南高との差を拡げてしまったのだろう。また、SFはコックスが、2年生であったこともありクルー内のまとまりが、いま一つだったと思う。
3年生が引退して、メンバーの変更を行い新生KFが誕生した。また女子クルーが組めないので、スカルを始めた。例年エントリーしている国体県予選会にも出場せず、新人戦へ向けての練習を重ねた。今年は台風も上陸せず、ある程度、順調に練習を進めた。
県新人大会(10月7日) |
男子シェルフォア |
2位 3'44"74
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男子ナックルフォア |
3位 4'15"84
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女子シングルスカル一部 |
2位 征矢 5'01"58
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同二部 |
1位 中村 5'14"77
2位 春日 5'17"12
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SFn南高との差は0.5秒、長さにして、30センチ程度であり、南高との差は詰っている。北信越大会がないので、今年最後の大会は相模湖遠征となった。
相模湖レガッタ(10月20,21日・神奈川県相模湖) |
男子シェルフォア |
決勝 5位
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男子ナックルフォア |
準決勝 2位
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女子シングルスカル |
決勝 2位 中村
決勝 5位 征矢
敗復 3位 春日
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シーズンを終えて、陸上トレーニングに入った。冬の練習量によって来年の成績が決まるといっても過言ではない。
ところでボート競技というのは、その歴史も古く、広く世界に普及しているスポーツである。清陵においても84年の歴史を誇る部である。また、ボートをスポーツとして行う者の精神として、オアズマンシップというものがあり、独自の領域を形づくっている。 ボートレースというのは、相手よりも、1秒でも1センチでも早くゴールしたチームが勝ちであり、他のスポーツのような攻撃や防御は行われない。
今までの中にも、たびたび出てきたが、ボートにはいくつかの種目−高校においては、ナックル・スカル・シェル−がある。
ナックルは端艇大会でも使われ、よく知られている。シェルというのは、船底が丸く、バランスは取りにくいが、重量が小さく、スピードが出る。世界の主流であり、インターハイ優勝の種目である。スカルは一人乗りで舵手がいないので、自分で方向も直さねばならない。船底が丸く、最も技量が問われる種目である。最新の情報によると京都国体からナックルは消えるという。
最後に、今の悩みは、部員数が少ないことにある。清陵へ来たら清陵で特色のあるスポーツをやってみないか! 確かに楽な軟弱スポーツではない。しかし、夕日に向かい、朝日を背にうけ、諏訪湖上を自由自在に漕ぎまくる雄大なスポーツである。
筋肉の発達した男は、軽薄短小で代表される現在、流行らないのかも知れない。しかし男というものは、元来強くなくてはならない。坂本龍馬もジャッキー・チェンも強いからもてる。端艇部で男を鍛えてみないか! 何かが変わる。
男女同権が言われて久しいが、端艇部の女子も2年目を迎えた。しかし、女子もまた、部員が足りなくて頭を痛めている。女子は何故か岡谷東が強い。かわいくなくても強い。そこであなた、打倒"東"に燃えてみよう。
よし、来年はインターハイだ!
(堀内 宏)
<会誌 「清陵35」より転載>
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