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よみがえった「天竜六世」(フィックス艇)
修理完了し諏訪湖で試乗 -清陵OB 漕陵会-

 諏訪市の諏訪清陵高校で使われずに保管されていた古い木艇「フィックス艇」の試乗会が一日、諏訪市の諏訪湖ヨットハーバーで行われた。ここ数年、同校の艇庫で眠っていた木艇だが、高校時代に漕(こ)いだ経験のあるOB有志が三ヵ月ほどかけて痛んだ部分を修理。生まれ変わった木艇が諏訪湖に浮かんだ。

(宮坂麻里)

琵琶湖遠征も計画

 フィックス艇は、県内では唯一同校が所有する貴重な木艇。端艇部のある同校は、毎年恒例の校内イベントで端艇大会が行われるなどボートが盛んで、かつては多くの生徒がフィックス艇を漕いだ。だが一九六九年以降、ナックル艇やシェル、スカルなど軽量艇の出現で使われなくなった。

 この木艇をよみがえらせようと修理に乗り出したのは、四年ほど前から「漕陵会」のクルー名で各地のレガッタに出場している一九五八、五九年度の卒業生(六十二、六十三回生)の有志約二十人。艇庫に保管されている「天竜六世」「富士」「守屋」と命名された三艇のうち「天竜六世」を修理して、表面がはがれたり水が漏る部分を直した。試乗会には昔を懐かしんで集まったOBも参加し、交代でオールを握った。

 「漕陵会」は、来年夏にボートの歴史をたどろうとフィックス艇での琵琶湖遠征を計画しており、今後一年間、この艇を借りて諏訪湖で練習を積むという。普段乗艇しているナックル艇に比べると、重さ約二百五十キロもあるフィックス艇は水上での操作が難しく、代表の石城祐吉さん(六五)=同市湖岸通り=は「忘れていた重さを思い出した。漕げるかなという心配はあるが、共通の思い出と将来の目標を持つ仲間と共に、息を合わせて漕ぎたい」と話していた。

【写真】修理が終わり、よみがえったフィックス艇「天竜六世」に乗り、諏訪湖で試乗する会員ら


<2006/07/02付 長野日報より>

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