【特集】武井愛奈さん・2019インターハイ制覇

[スペシャルコラム:清陵女子・初の日本一]
2019インターハイW1X決勝ゴール

<清陵として38年ぶり、女子では初の快挙!>
長野県勢のインターハイ優勝は、2年前の岡谷南高・男子舵手付クォドルプルが記憶に新しいところですが、女子の優勝は6年前の福岡インターハイ・シングルスカルで優勝した石上璃奈さん(下諏訪向陽高卒)以来となります。
また、諏訪清陵高としてのインターハイ優勝は、1981年の男子舵手付フォア以来、実に38年ぶりの快挙であり、さらに女子の優勝は同校として初の偉業となりました。

2019インターハイ女子シングルスカル入賞者

<諏訪清陵端艇部:女子クルーとインターハイ>
諏訪清陵高の端艇部は、1901年創部という120年近い伝統がある一方で、女子部員の活躍は、それに比べるとまだまだ新しく30余年の歴史です。
清陵女子として初のインターハイ出場は1985年(石川・津幡)で、シングルスカルに征矢美奈さんが出場しました。さらに翌1986年(鳥取・米子)には、同じくシングルスカルで中村万里子さんが初入賞となる6位。初メダルは1992年の宮崎インターハイで舵手付きフォアが3位という結果を残しました。
過去に清陵女子が「もっともインターハイの頂点に近かった」と言われたのは、1996年の山梨インターハイでしょう。ダブルスカルの宮坂麻里さん・下鳥まどかさんのペアは、その年のシーズン4月以降、全てのレースで負けなしという驚異的な強さを誇り、自他共に認める優勝候補筆頭としてインターハイに臨みました。当然、予選から圧倒的な強さで勝ち進みましたが、波風に翻弄された決勝レースでは、わずか0.4秒届かず涙の銀メダルでした。
それ以降も2008年の戸田インターハイでは舵手付きクォドルプルが、2014年には全国中学のシングルで優勝経験を持つ高橋沙恵さんが銅メダルを獲得していますが、なかなか頂点には届かない状況でした。

<武井愛奈さん:ボートのあゆみ>
今回優勝した武井愛奈さんは、下諏訪中学でボートを始め、中学時代も全国大会での入賞経験があります。近年は長野県内の各高校が全国でも活躍している中で、諏訪清陵高に進学。クルーボートを中心に全国を目指しましたが、ライバル校のレベルも高く、なかなか全国の舞台に届かない時期もありました。
そんな中でも昨年の国体では、2年生ながら長野県選抜のダブルスカルとして、ハイレベルな北信越ブロックの壁を突破し、本国体でも8位入賞を果たしたことが一つのきっかけになったと思われます。その後のオフシーズンには更に厳しいトレーニングを積んでパワーアップしたことで、3月のジュニア代表選考レースの上位に食い込み、日本代表候補に選出されました。
今年の水上シーズンに入ってからは、忙しい日本代表活動の合間にインターハイ県予選にも挑み、今回の全国切符を獲得するとともに、代表合宿でも実力を伸ばしてダブルスカルのレギュラーメンバーとして東京五輪コースで開催された世界ボートジュニア選手権に出場。22クルー中18位という結果を残しました。

例年ですと世界ジュニアの代表選手は、日程の重なるインターハイには、出場しないのが通例なのですが、今年は東京五輪の前年というめぐり合わせもあり、リハーサル大会となるジュニア選手権が地元日本での開催となったことで、日程的には両方の大会に出場が可能となったことは何かの運命なのかもしれません。

今回のインターハイには、ともに仲間として闘ったジュニア代表選手たちも、それぞれのチームやクルーで出場していました。女子のシングルスカルは決勝に進んだ4名のうち武井選手を含め3人が世界ジュニアの日本代表という豪華な顔ぶれ。その中でも予選から抜群の安定感を見せていた武井選手は、決勝でも最初から主導権を握り、中部地区のライバル・中山選手(静岡・天竜高)とのデッドヒートからラストでさらに艇速をあげて突き放しトップでゴール。見事な優勝を果たしたのです。

最後に、この長野県ボート協会HPをご覧になっている皆さまに向けて、武井選手ご本人からスペシャルメッセージを頂いておりますので、お届けいたします。


いつもお世話になっています。武井愛奈です。
2019インターハイ女子シングルスカル優勝の武井愛奈さん
中学生からボートを始めて6年目になりますが、やっと全国の頂点に立てました。今夏のインターハイは私の出場レース全てが無風または順風。水面は静水。こんなに気持ち良く漕いでいいのかと思うほどのコンディションで理想のレースができました。
恥ずかしながら私は波風のある水面に弱いため、国体までには諏訪湖の荒波の中をスイスイ漕げるくらい練習を積んでいきたいと思います。そして国体ではインターハイから2連覇を目指します。
今大会では、沢山の応援本当にありがとうございました!

長年の悲願を一気に実現してくれた頼もしい後輩には関係者の喜びもひとしおでしょう。10月に控える国体が次の大舞台となります。引き続き皆さまの応援をよろしくお願いいたします。


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