岩本選手から応援を頂いた皆様への御礼状
2008シーズンも幕を閉じ、来期に向けた準備が着々と進む中、岩本選手からオリンピック出場に際して応援頂いた多くの皆様への御礼状が届きました。
今月初め地元新聞には「来年も現役続行を表明」という嬉しい記事も掲載されました。11月末に某披露宴で筆者がお会いした際にも「応援ありがとうございました。いろいろ考えて来シーズンも頑張ることにしました。せっかく世界のトップが視界に入って面白くなってきたところなので」という力強い抱負を語ってくれた岩本選手。早くも活躍が期待してしまう今日この頃であります。
日本女子もこうして経験を積んだ選手が、息の長い活躍をしてくれることは大事なことですし、それを乗り越える若手の台頭が不可欠であると信じ、この諏訪湖から次世代の岩本選手が羽ばたけるよう、関係の皆さんの力を結集されることを期待しております。[2008/12/03追記]
着実な進化で一桁順位 見えた「世界のトップ」北京オリンピック・ボート女子軽量級ダブルスカルに出場した諏訪市出身の岩本選手。過去二大会の悔しさを晴らす初の準決勝進出、そして堂々の一桁順位となる9位で大会を締めくくりました。これも岩本選手自身のたゆまぬ努力と、それをサポートする多くの方々のご支援の賜でしょう。
順位的には五輪予選を兼ねた昨年の世界選手権と同じですが、各国が「本気モード」で目の色を変えてくる五輪の本番舞台での一桁順位は素晴らしいの一言です。入賞まであと1秒ちょっと、金メダルも間近に感じられるポジションでレースを展開できるまでにレベルアップした日本女子の健闘を讃えましょう。
岩本選手の活躍を私たち諏訪湖でボートに携わる者も大きな励みにして、よりいっそうボートの奥深さ、楽しさを追求していきたいものです。岩本選手、本当にオツカレサマでした。
そして夢と感動をありがとう!
−長野県出身・ボート競技では前人未踏の3大会連続出場−ボートのオリンピック出場権をかけたアジア最終予選は、上海にて4/25−27に実施されました。日本からは女子軽量級ダブルスカル(LW2X)と男子シングルスカルの2種目がエントリーし、女子ダブルスカルが圧倒的な差をつけて優勝。北京オリンピック出場権を獲得しました。この大会に長野県出身の岩本亜希子選手は日本代表としてLW2Xに出場。日本ボート協会は、出場権を獲得した選手を五輪本戦に派遣する方針を明らかにしており、今回の結果をもって岩本選手の北京オリンピック出場が確定いたしました。
岩本選手のオリンピック出場は、初出場となった前々回のシドニー大会、前回のアテネ大会に続いて3回目。日本ボート界では女子最多であると同時に、長野県出身選手としても、これまで出場した4氏[三沢博之氏・松本深志高出 1960ローマ大会M8+、中田二三男氏・岡谷南高出 1968メキシコ大会M8+、岩波健児氏・岡谷南高出 1980モスクワ大会(日本は不参加)、小池明広氏 1984ロサンゼルス大会M4+]の実績を大幅に上回る偉業となります。
岩本選手は、長野県諏訪市出身。岡谷南高時代は2年生の時(1995)にインターハイ(米子)シングルスカル6位、翌年の広島国体少年女子シングルスカル準優勝、ジュニア選手権(英国ストラスクライド)日本代表などを経験。早稲田大学に進学後は数々の全日本タイトルを総なめにし、シニア日本代表デビュー。4年生の時に初の五輪となるシドニー大会出場を果たします。その後、日体大大学院を経て、現在は宮城県に拠点を置くアイリスオーヤマに所属してアテネ五輪に出場。高校時代から10年以上にわたり日本ナショナルチームの中心選手として息の長い活躍を見せています。(このあたりの経緯は前回大会の新聞記事が詳しいです)
今年の北京大会に向けて、日本の女子では前人未踏の3大会連続出場を決めるまでには、多くの苦労もありました。一昨年、日本で開催されたアジア初のボート世界選手権では、日本協会が重視・強化する軽量級種目の代表から漏れたこともありました。それでも諦めず地道な積み重ねで、目標の北京大会に向けて自分を高めてきた努力には、ただただ敬意を表するのみです。
これまで出場した五輪では、世界の壁の厚さを痛感させられる結果に終わっています。しかし昨年度は、世界選手権で日本女子の過去最高成績(総合9位)。五輪出場権まであと0.05秒という「悔しさ」と同時に「手応え」を実感したシーズンでもありました。冬場の厳しい国内合宿・選考レースも圧倒的なパフォーマンスで勝ち抜いたとのこと。今大会の結果(圧倒的な差での優勝)は、これまでの女子日本代表クルーにはない可能性を予感させます。早稲田大学の後輩でもある熊倉選手とのペアで、日本ボートの新時代を切り開いてください!
出席者437名 県ボート関係者146名(うち中高生ボート部員は107名とのこと)